やがて満ちてくる光の の商品レビュー
小さなピースが 繋がっていたり、 繋がっていなかったり。 でも、ほんのりとした、 ときに冷静な 言葉の温度感は 梨木さんらしく感じます。
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梨木さんの文章がどこから生まれてくるのかがわかるような一冊。 自然や旅を愛する気持ちなどは自分にも通ずるものがあるけど、ここまでの思慮深さはない。 作家さんと凡人の違いを感じながらも、もう少し丁寧に日々を暮らしていきたいなと思った。
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著者の梨木さんの感性や考え方、何に興味を持ってるのかが知れて少し著者に近づけた気がしたエッセイでした。 何にでも面白みを見つけられる方なのかなぁと羨ましくも思いつつ、著者と同じ部分に興味を持てたものもあったり、今までに自分で気づいてなかった視点にもたくさん気づかせてもらった。教え...
著者の梨木さんの感性や考え方、何に興味を持ってるのかが知れて少し著者に近づけた気がしたエッセイでした。 何にでも面白みを見つけられる方なのかなぁと羨ましくも思いつつ、著者と同じ部分に興味を持てたものもあったり、今までに自分で気づいてなかった視点にもたくさん気づかせてもらった。教えてもらった気がした。風土、食性、自然、科学、植物、関係性、感覚、社会、繋がり、空気……これくらいしか自分には感じとれなかったが他にもたくさんあったんだろうなぁと思うと読み取り方を、アンテナの感度を良くしなきゃなぁ、もっと豊かになりたいと思いました。いっぽうで感度が高い=単純な幸せとはならなくて問題点も数多く見つけてしまい思い悩む姿にも同調してしまう。今の自分に未来をどうよく出来るかを考えて些細であっても力になりたいと思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
好きな小説家のエッセイを読むのが好きです。 まるで日記をこっそり読むような、心の中を読むような気持ちになります。 他の作家さんだと共感できることも多少あるのですが、梨木さんはまるで別世界に住んでいる人のようです。 物の見方や考え方が、あまりにも私と違いすぎる。 でも好きなことが一緒だったりするので、私も梨木さんのような観点を意識するようになりました。
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初期の頃からのエッセイをまとめたものだから、年代も場所もバラバラだが、著者を理解するには最良の一冊。自然観察や旅、そこから得る知恵で生きることを好むスタイル、そして文章も、なんとなく池澤夏樹が女性だったら、という味わい。 確かな知識を持たないものについて探求していく姿勢はもちろ...
初期の頃からのエッセイをまとめたものだから、年代も場所もバラバラだが、著者を理解するには最良の一冊。自然観察や旅、そこから得る知恵で生きることを好むスタイル、そして文章も、なんとなく池澤夏樹が女性だったら、という味わい。 確かな知識を持たないものについて探求していく姿勢はもちろん、最初に接した時の直感も大切にする著者の感性が個人的には好きだ。まったく別のできごとや場所、人との関係で、それが少しずつつながりを持っていく。丁寧な生き方の一つの見本かもしれない。
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単なるエッセイ集かと思ったらそうじゃなかった。 梨木香歩の文章には、ふっと一瞬で気持ちが全部持っていかれてしまうような、そしてその後も何年も心から離れないような、そんな言葉がいつもあるような気がする。
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デビューからの25年間に色々なところで発表されたエッセイをまとめたもの。 短めのものが多く、話題は、鳥のこと、バードストライクのこと、植物のこと、赤毛のアンのこと、イスタンブールやエストニアのことなど、さまざま。 朝早く起きて、家事を済ませてホッと一息をつくときに、ひとつひとつ読...
デビューからの25年間に色々なところで発表されたエッセイをまとめたもの。 短めのものが多く、話題は、鳥のこと、バードストライクのこと、植物のこと、赤毛のアンのこと、イスタンブールやエストニアのことなど、さまざま。 朝早く起きて、家事を済ませてホッと一息をつくときに、ひとつひとつ読み進めていくのにちょうど良かった。 朝のしんとした空気感と梨木さんの静謐な文章が、一日の始まりで、子どもたちを起こしてバタバタと仕事に行く前の、自分の心の穏やかにしてくれた気がする。 梨木さんのエッセイは読むたびに、こんなことにまで日々思いを馳せているのか、と驚くと同時に、表面をなでるような読み方ではわからない部分もある。本書では、河田桟さんとの対談の内容が私には全くわからなかった。「わからない」としか表現できない。河田さんが梨木さんにする質問に「?」。梨木さんの回答に「?」。この人たちの思考はどうなっているのだろうと、自分の思考力の弱さに愕然として。 この対談は、梨木さん著「沼地のある森を抜けて」に寄せたものであるらしいので、まずはそれを読もう、と思った。
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梨木香歩 さんの「短い文章の群れ」。もったいなくて、ちょっとずつちょっとずつ読む本。 「家の渡り」の宗教哲学者M氏の、実際に見ることはもう叶わない家を、さまざま思い描き、夢見心地。その家の周りの空気感まで感じられて、本から目を上げても、それが残像のように感じられる…のが、梨木香歩...
梨木香歩 さんの「短い文章の群れ」。もったいなくて、ちょっとずつちょっとずつ読む本。 「家の渡り」の宗教哲学者M氏の、実際に見ることはもう叶わない家を、さまざま思い描き、夢見心地。その家の周りの空気感まで感じられて、本から目を上げても、それが残像のように感じられる…のが、梨木香歩さんの文章の魔法だと思う。 静かに遠くを見るような。それでいて、足下や手元にも目配りのきいている言葉たちを追っていると、ぐるりをていねいに眺めてみよう、という穏やかな気持ちになってくる。
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著者の本をこれまでに4冊読んでいた.凄い読書量で、植物に詳しく、旅行も好きで、興味の幅が広いことが本書から推察される.特に読んでいて驚きだったのは「家の渡り」.家の持つ価値を多面的に考察している点に感心した.淡路島に関連した"おのころ島"に纏わる旅行記も楽しめ...
著者の本をこれまでに4冊読んでいた.凄い読書量で、植物に詳しく、旅行も好きで、興味の幅が広いことが本書から推察される.特に読んでいて驚きだったのは「家の渡り」.家の持つ価値を多面的に考察している点に感心した.淡路島に関連した"おのころ島"に纏わる旅行記も楽しめた.
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とてもとても思慮深いそして知識豊富な方だなと思った。うまく説明できないほどたくさんのことを吸収し勉強に貪欲で憧れのような人。梨木香歩さんの頭の片隅にいるような気持ちになった。
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