第四世紀 の商品レビュー

エドゥアール・グリッサン(著者),管啓次郎

2024/07/20

舞台はカリブ海マルティニック島。アフリカから移住させられた奴隷子孫が語り部。
本だけで歴史はわからないと思った少年が、老人に話を聞きに行き、過去が語られていく物語。
作者はフォークナーを意識していたらしい。

「記録は何を忘れ、記憶は何を覚えているのか」

というあとがきに書かれていた言葉が印象的というか、多分この本の伝えたいことの１つ。
文章だけでは伝えきれない、受け取りきれないものって人が補うものなんだなと。
文章＋人＝読書
という式に通ずるものがあると感じた。

ただ、この本の返却期限が迫っていて急足で読んだから「人」の部分があまり深められなかった…。次回はゆっくり読みたい。