チンギス紀(五) の商品レビュー
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第五巻。 これまでにも何度も小競り合いを続けている、タイチウト氏との戦いに挑むテムジン。 敵の長・タルグダイの隊を追い詰めたと思ったその時、またしても玄翁with精強五十騎隊が、テムジンの前に立ちはだかります。 両部隊が壮絶なぶつかり合いを繰り広げる中、玄翁はテムジンに、一騎討ちの提案を持ちかけてきて・・。 おおおお・・・ついに来ましたー! と、いう感じで、玄翁の正体とテムジンとの驚きの関係がここで明かされます。 薄々気付いていた方も多いようですが、やっぱり“あの人”でしたね! ※一応ネタバレフィルターをかけておりますが、ここからガチでネタバレになりますので、改めてご注意お願いしやす!※ では、気を取り直して(?)、私の予想通り玄翁の正体は胡土児でした~。 しかもそれだけでなく、テムジンの実父だったことも判明・・・と、いうことは楊令の孫!! いやぁ、“大水滸シリーズ”と繋がってきましたね~。 読む人によっては、チンギス・ハン(北方さんは“カン”の読みでいくみたいですが)と北方水滸伝のオリジナルキャラを血縁にすることに賛否あるかもしれませんが、個人的には“おおいにアリ!この作品自体がフィクションだし、これぞ北方ロマンでしょ!”と思っております。 そんな訳で、あの“吹毛剣”を受け継いだテムジンは、沙州楡柳館を訪れ、そこを統べる宣凱から梁山泊と楊令のことを聞かせされるという胸アツ展開です。 懐かしの宣凱の登場にも“おおっ”となりますが、彼から自分のルーツを聞かされたテムジンの、 「昔、男たちがいた。そして、新しい国を作ろうとした。俺の躰には、その血が流れているらしいことがわかった。」 ・・という台詞にグッときますね。 あとは、終盤で“泣き虫ボオルチュ”がテムジンの妹・テムルンを救う為、“男・ボオルチュ”を発動したくだりも好きでした。 ボオルチュとテムルンが何だかええ感じになっているので、二人の仲が発展するのか見守りたいところです~。 何気にこの巻は、草原の内外で色々動きがあったりしたのですが、私的には“受け継がれた吹毛剣”の巻”でございまいした。 こうしてみると、この『チンギス紀 』。単体で読んでも良いですが、やっぱり“大水滸シリーズ”とセットで・・なんなら『楊家将』『血涙』から読んで頂くことをお勧めしたいですね。
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衝撃の展開があり、物語が大きく動いた感じ。 登場人物も増えて、少々混乱した所もあったが、続きが楽しみ。
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前半のクライマックス! 宿敵との戦い、知らされる真実、草原に立ち込める一触触発の雰囲気… 大水滸伝では嫌な敵が多かったけど、本作はどの部族にも物語があり肩入れしてしまう。 史実と絡めてテムジンがどう統一していくのか後半戦が楽しみ!
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感想 物語が大きく動く。テムジンは遂に玄翁を討ち果たす。そして、玄翁が父親であったこと、胡土児であったこと、吹毛剣を受け継ぎ、テムジンの世界が一気に広がる。 瑜柳館との交易も始め、狗眼一族を使って情報・通信網も整備した。次のステップへの待ち期間を経て、次に大きく飛躍するのか? あらすじ タイチウトが全軍1万5千騎でテムジンを攻めてきた。テムジン軍は3戦5百騎。玄翁も戦に出てきた。テムジン軍はタイチウトに優位に戦を進めるが、玄翁と対峙し、最後はテムジンと一騎討ちに。見事、玄翁を討つも自分の父親だと言われる。 玄翁は胡土児だったのだ。テムジンは胡土児から吹毛剣を受け継ぐ。瑜柳館まで出向き、梁山泊生き残りの宣凱翁と会い、楊令や梁山泊のことを聞く。 ケレイト王国がメルキト殲滅のために戦に出たが、トクトアに逆にやられる。ケレイトはそのまま攻め込み、トクトアを追い詰める。
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チンギス紀 五 絶影 北方謙三 ∞----------------------∞ テムジンと玄翁の戦い。 一騎打ちの途中で「お前は俺の息子だ」は、ずるい。 ホエルンにも玄翁が父だと言われる。 メルキトに囚われてた時は羊の皮を女陰に詰める避妊具を使ってたけど、玄翁が現れた時は付けてなかった。それが玄翁が父である理由。 玄翁に関する金国の人名が出てきたあたりから難しくなってきた。漢字の名前の読みにくさ。 タルグダイとラシャーンのシーンが好きなんだけど、噛んだ肉の口移しってタルグダイは味とか興味無いのかな?ってとこはすごく気になる。 トクトアの森の中も好きなんだけど、ダルドが死んだ時の悲しみが今まで亡くしてきた兵には感じなかったと言うのが、兵にとったらかなり辛い。 それぞれに若者も多く出てきたので将来が楽しみになる。 拳ほどの大きさの干し肉が湯で戻すと子供の頭くらいに膨れ上がるくだり、初めの頃は何度も出てきたのに、出てこなくなってなんだかちょっと寂しい。 2023/02/08 読了 (図書館)
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ここのところ数巻は、似たような流れで、前巻の予兆に続いて前半で大きな流れがあり、そこから次巻の流れに向けた準備・伏線が張られていくというような。 第五巻では、タイチウトのタルグタイと、キャト族のサチャ=ベキの連合軍1.5万騎とテムジン軍3.5千騎の戦いから始まる。数の差は圧倒的...
ここのところ数巻は、似たような流れで、前巻の予兆に続いて前半で大きな流れがあり、そこから次巻の流れに向けた準備・伏線が張られていくというような。 第五巻では、タイチウトのタルグタイと、キャト族のサチャ=ベキの連合軍1.5万騎とテムジン軍3.5千騎の戦いから始まる。数の差は圧倒的だが、個々の兵の質、部隊運用、後方撹乱、矢や馬の補給体制、鉄の鏃など武具の質、臨機応変に対応する将の質などあらゆる面でテムジン軍が上回り、兵力差をものともせずに鎧袖一触。 但し、テムジンの真の狙いは出てくるであろう玄翁との対決。そしてそれは、タルグタイを守るための出馬を要請するラシャーンの意図は別として、玄翁自身の狙いでもあった。 壮絶な戦いの後、お前は俺の息子だという言葉を残し、玄翁は逝く。 そこから暫く種明かしの章。母のホエルン、玄翁の部下、沙州楡柳館の交易商人である宣凱の証言で、以下が明らかとなる。 ・テムジンの真の父親は玄翁、本名は金の胡土児。金の王族の養子。 ・玄翁の父親は楊令(水滸伝シリーズと繋がる) ・そこから受け継いだ吸毛剣がテムジンに渡る。 また、この縁で沙州楡柳館とモンゴル族の交易上のつながりも生まれる。これが本巻の一番のクライマックス。 次の山が、ケレイト対メルキトの二回戦。ケレイトは分進合撃の構えでメルキト領に侵攻するが、召集兵力に劣るトクトアは、逆にケレイト領に入ってトオリル=カンを奇襲。ジャカ・ガンボの機転で何とか一命を取り留めたケレイトは反撃に転じる。撤退中のトクトアは、これまた乾坤一擲の奇襲攻撃をかけてきたジャムカに重傷を負わせられるものの、何とか逃げ切る。これで状況は膠着。結局、三勢力が関わったが誰も勝者なしの状況。 本巻最後の動きとしては、長年提携関係にあった金とタタル族が反目し、大規模な戦雲を巻き起こし、テムジンは自ら金に近づいてタタルを討つ構えを見せるところ。この戦いが次巻前半のクライマックスになるのではと。 なお、この巻のサイドストーリーとしては、世代交代の波が来始めていること。主人公のモンゴル族キャト氏は、ガンガン人集めをするので人材煌びやかだが、ケレイトではダメ皇子のセングムが一年の追放を経て真人間に。メルキトでは、トクトアがジャムカに奇襲された穴を埋めた若い氏族長のアインガに次世代メルキトの期待を込めて厳しく育成する。 タイチウトの顔ぶれは相変わらずだが、ラシャーンが辣腕政治家としての腕をふるい、タルグタイも内政に関しては安定を見せる。まて、テムジンとの戦いで戦備の差を目の当たりにして、ラシャーンの砂金を元手にした交易で鉄を継続的に輸入して戦備強化を図る。 その中でどこか寂しいのがジャンダラン。サーラルという若手の将校が加わったくらいで、戦士ホーロイくらいしか人が居ない、先が見えて来たのか。
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あらら、北方先生、ここで水滸伝・楊令伝に繋いじゃった~同じモンゴル族のタイチウト氏との戦いにテムジンが挑むが、敵の長・タルグダイの隊に届くと思われたとき、新たな旗が現れる。そこには、草原最強の男・玄翁が、テムジンを待ち構えていた。玄翁の自在に動く50騎と、テムジンの隊との凄絶な戦...
あらら、北方先生、ここで水滸伝・楊令伝に繋いじゃった~同じモンゴル族のタイチウト氏との戦いにテムジンが挑むが、敵の長・タルグダイの隊に届くと思われたとき、新たな旗が現れる。そこには、草原最強の男・玄翁が、テムジンを待ち構えていた。玄翁の自在に動く50騎と、テムジンの隊との凄絶な戦いが始まる。テムジンは配下の槍の達人ジェルメ、強弓のクビライ・ノヤンとともに玄翁軍とあたり、草原を血に染めていく。結着がつかないなかで、玄翁はテムジンに馬を下りての一対一を提案をする。テムジンは斬り倒した相手から、おまえは自分の息子だと聞かされ、立ったままの死んだ玄翁は、届いた剣を拒むなと命じる。もたらされた剣は楊令・胡土児と受け継がれた吹毛剣であった。ジェルメとクビライ・ノヤン、ボオルチュを供にして沙州楡柳館まで行ったテムジンは、宣凱から梁山泊の昔話を聞く。帰ってきた草原では、メルキトのトクトアがケレイト王国に攻め込み、トオリル・カンをあと一歩まで追い詰めるが逃げられ、帰還中にジャンダラン氏のジャムカに追い詰められる。金とタタルの間に罅が入り、大戦の気配が漂う~おっと、油断していたぜ
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読んだ気になって、すっ飛ばしていた5巻を、最新刊の7巻読む前に読む。6巻がそれまでの物語の一つの大きな節目だったとすれば、この5巻は山場に向かっていくじりじりとした高揚感がある。正直、6巻は話が上手く行きすぎて物足りない感もあったけど、この5巻を読んでからだったら、違う印象を抱け...
読んだ気になって、すっ飛ばしていた5巻を、最新刊の7巻読む前に読む。6巻がそれまでの物語の一つの大きな節目だったとすれば、この5巻は山場に向かっていくじりじりとした高揚感がある。正直、6巻は話が上手く行きすぎて物足りない感もあったけど、この5巻を読んでからだったら、違う印象を抱けたように思う。
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テムジンはモンゴル統一を目指し、タルグアイ率い人数で上回るタイチトウ領土に攻め込む、その戦いで何度も負けている50騎を率いる玄翁と戦い玄翁を破る。その後、玄翁は金国の胡土児でテムジンの父である事が判りちょっと出来過ぎた繋がりに??。梁山伯から繋がりの有る簫尤、宣凱等から宋建国の英...
テムジンはモンゴル統一を目指し、タルグアイ率い人数で上回るタイチトウ領土に攻め込む、その戦いで何度も負けている50騎を率いる玄翁と戦い玄翁を破る。その後、玄翁は金国の胡土児でテムジンの父である事が判りちょっと出来過ぎた繋がりに??。梁山伯から繋がりの有る簫尤、宣凱等から宋建国の英雄楊業、楊志、楊令、胡土児(玄翁)に受け継がれた吸毛剣を譲り受けるテムジン。メルキトのトクトア(マナン、アインガ等)は、ケイトレ王国のトオリル・カン(ジャカ・ガンボ、アルワン・ネク等)と戦い分ける。徐々に混沌とした戦いの場面に移って来て面白くなる。
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チンギスハーンを描く中国歴史小説第5巻目。 御大は期待を裏切らないです。 相変わらず、北方騎馬族のお互いのすくみ状態が続いていますが、国づくりとして馬や鉄について他部族も動き出したのに対しテムジンたちは一歩進んでいます。 本巻の大きな展開としては、「楊家将」「血涙」から大水滸と流れてきた吸毛剣の継承と大水滸との完全なるつながりが明確になったことです。 これによってテムジンが一大決心をした模様で、次巻からいよいよモンゴル統一に向けた動きが加速しそうです。 ジェベ、スブタイも登場し、ムカリ登場も近いかと思います。
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