めっしほうこう の商品レビュー
教員を志している人、教育について学びたいと思っている人にはぜひ一度読んでもらいたい一冊。おそらく「自分の進路を考え直す人」と「自分の思いをより強固にする人」の2つに分かれるのではないだろうか。もちろん考え直す人の意志が弱いとかそんな奴は教員に向いていないなどというわけでは全くない...
教員を志している人、教育について学びたいと思っている人にはぜひ一度読んでもらいたい一冊。おそらく「自分の進路を考え直す人」と「自分の思いをより強固にする人」の2つに分かれるのではないだろうか。もちろん考え直す人の意志が弱いとかそんな奴は教員に向いていないなどというわけでは全くない。ただ、いかにシビアな世界なのかということが分からせられる内容であることに間違いはないだろう。
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まずは教職員が必ず読むべき1冊であることは間違いない。そこからすべてのことが始まると思うし、この本の内容を知らなければ何も前に進まないと思う。
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教員の働き方や法体系について小説形式で書いた本。 全く持って自分の専門外だけど、パラパラっと目次を見てみると第1章が、「AIロボット「アイちゃん」が先生になった」とあるので、ロボットが先生となって教える話なのかと思ったら、ロボット先生の話はほとんどなかった(特に、後半は全く登場せ...
教員の働き方や法体系について小説形式で書いた本。 全く持って自分の専門外だけど、パラパラっと目次を見てみると第1章が、「AIロボット「アイちゃん」が先生になった」とあるので、ロボットが先生となって教える話なのかと思ったら、ロボット先生の話はほとんどなかった(特に、後半は全く登場せず、どうなったんだよと思った)。うちの近所だと、大阪府池田市がペッパーを全小中学校に導入しているそうだけど、今後もロボットが小中学校に導入される例というのは増えてくるのだろうか。 この本のメインの内容は教員の働き方について。教員は過労死が多いそうなのだけど、なぜそんなに多いのかというのを小説形式で分かりやすく書かれてあった。 自分があまり知らなかった世界のことなので、ここに書いてあることはいろいろ衝撃だった。部活動の指導がボランティア扱いというのは知ってたけど、そもそも法整備からして教員は長時間労働しやすい仕組みになっているらしい。 給特法というものがあって、教員は長時間労働をしても残業代がでないようになっているよう(正確に言うと、給与の4%程度を「教職調整額」として支給されているらしい)。なぜそんなことになったかというと、この法律を考案した1966年当時の残業時間は月8時間程度しかなかったから。それが、今では80時間になっているらしい。民間企業の場合、労働基準法により、2019年4月1日から長時間労働を制限する法律がスタートしたそうなのだけど、この法律から教員は除外されているらしい。 これがネットでよく聞く、教員が「定額働かせ放題」といわれる所以なんだなと分かった。 もちろん、この法律があるから残業が多いということではなく、部活の指導も半強制的で土日もでなければいけなかったり、不良生徒がたむろっていたりすると呼び出されたり、学校イベントの準備だったりと授業の準備以外にもやることがかなり多いからということ。さらに、最近では英語やプログラミングまで先生が教えなきゃいけないことになったのでさらに準備や、先生自身の勉強に時間がかかるのだとか。こういう労働体系をちゃんとしなきゃいけないよなと思った。 この動画が参考になると紹介されてあった→https://www.youtube.com/watch?v=HTHHz2iEPeg さらにいうと、教育予算にもお金をかけないらしい。GDP比でみてみると、OECDの平均よりも3分の1も少ないらしい。その分、日本は何にお金かけてるんだよと思う。 ただ、全く希望がないわけではなく、教員を助けようとする「Teacher Aide」という学生団体が設立されて、全国に広まっているらしい。正直、これがどれぐらい影響力あるのかは疑問だけど、確かにわずかながらの希望といえるのかもしれない。
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