思いどおりになんて育たない の商品レビュー
カリフォルニア大学バークレー校 心理学の教授、アリソン・ゴプニック氏が著者。 子どもの学習と発達について研究している方で、参考文献もとても多く、気になったものについては元の論文をあたることができる嬉しい本でした。 筆者は哲学の客員教授でもあり、本書中には哲学的な話も多くありました...
カリフォルニア大学バークレー校 心理学の教授、アリソン・ゴプニック氏が著者。 子どもの学習と発達について研究している方で、参考文献もとても多く、気になったものについては元の論文をあたることができる嬉しい本でした。 筆者は哲学の客員教授でもあり、本書中には哲学的な話も多くありました。(哲学者アイザイア・バーリンの「多元的価値」の引用など) 「親は庭師」というお話は、今年読んだオードリータン氏のお母様の本とも通じていました。(庭師は、昔からよく言われる例えなのだそうです) 本書中で登場する場面はほんの少しでしたが、著者のパートナーはアルヴィー・レイ・スミス氏、ピクサーの共同創業者なのだそうで、新しいテクノロジーと子ども、についての章も面白かったです。
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興味もあるし、書いてあることも納得できるが、なぜか全然進まない本。相性が悪いのかな。 子育ては、「庭師」のように生育しやすい環境に注力すべし、という主張は同意。天気が悪かったりして不運だったり、予想外の成長もあったりするもんだしね。
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要は子育ては、設計図はなく、イギリスの庭のように土壌を育てることしかできないとする。そのための具体的な話があまりない。
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ペアレンティングというアメリカで一般的となっている言葉についての批評と反論が書かれた本。ペアレンティングとは親をすることで、子どもをいかに優秀にいい子(隣の子より秀でた子)にするかの方法論に執着している親のことを言うらしい。日本の英才教育のようなものだと思う。 親になるというこ...
ペアレンティングというアメリカで一般的となっている言葉についての批評と反論が書かれた本。ペアレンティングとは親をすることで、子どもをいかに優秀にいい子(隣の子より秀でた子)にするかの方法論に執着している親のことを言うらしい。日本の英才教育のようなものだと思う。 親になるということは、自分の子が大人になった時にいい評価を得ることが出来るよう、マニュアルを必死に学び、今できることを探して努力する。その先に待っているのは、疲弊した親と子である。このような親を筆者は木工職人と呼び、そうではなく、庭師職人であるべきだと述べる。 庭師職人とは、安全な環境を整備し、植物が自由に、育つのを見守るようなイメージである。 そもそも、親と子は、別人格をもった人間であり、異なる目標、価値観、夢を持っている。特に子どもが小さい頃は、子どもは自分のものだという誤った思い込みを抱きやすい。自分に出来なかったことを押し付ける親やら自分色に染めたがる親だ。 子どもを育てるというそれ自体に価値があり、親と子というのは唯一無二の存在である。子どもを愛するということが出来れば、それでいいというのが、簡潔に言ってしまえば本作のメッセージであると思う。 3ヶ月後に親になる自分にとっても胸に刻んでおきたいメッセージだと思った。
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