群青の闇 の商品レビュー
江戸時代の絵画の名門 狩野家、その中でも京狩野家と江戸狩野家の確執と、町絵師の巨人 円山応挙との関係を描いた物語。 狩野家といえば絵師というより技術者集団ということや江戸と京の問題は知っていたので、すんなり世界観に入る事ができました。 絵画の緊張感に欠けるきらいがありますが、絵師...
江戸時代の絵画の名門 狩野家、その中でも京狩野家と江戸狩野家の確執と、町絵師の巨人 円山応挙との関係を描いた物語。 狩野家といえば絵師というより技術者集団ということや江戸と京の問題は知っていたので、すんなり世界観に入る事ができました。 絵画の緊張感に欠けるきらいがありますが、絵師にまつわる物語としては面白く読めました。
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安心して読める小説。 この作家のいいところは安定感があるから感情を乱されずに読めるところ。人の悪を書いている小説を読んだ後に読むと清々しい心になるし、現実逃避したい時に読むと嫌なことも忘れるぐらいにのめり込める。 今まで読んだ作品で鬼庭の次によかった。
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面白かった。よく勉強しているなと思う。日本画をやっていたので、絵の具の違いや構成など、色々思いだされて、また、筆を取りたくなった。「描け!」と言われている気がした。
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町絵師の子供の諒は京都狩野家の養子、跡取りとなる。娘の音衣、幼馴染の夜湖との関係 両親の自殺やラピス瑠璃の謎が次第に明らかになる 初めて読んだ三好作品、手毬がキーであったが何となく匂わせていたのは作者の意図であろうか。
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絵師が見つめる群青の闇。それは目の前に在るものでありながら己の中に在るもののような気がする。諒の生き方に馴染んでしまう自分を感じる。これはもう憧れなのだろうか?
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