アニメーション、折りにふれて の商品レビュー
高畑勲のエッセイをまとめた本。 時系列はバラバラだが、おおむね00年代前半から10年代までが収録されている。 特に面白かったのは新海誠をけちょんけちょんにディスり倒す所。新海誠を筆頭にしたオタク向けアニメをボロクソに言う。しかも当を得ているので納得せざるを得ないのが面白い。
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物事について考えだしたら止まることがない、博学で理知的な高畑勲の思考の記録。 本当に多くの知識を持っている。文章も達者で頭の回転も早く、人間の本能的な感覚にも素直に従う、そんな野生的な一面も垣間見える。 農耕牧畜への礼賛イズム、引きこもりへの強い態度等々、色々疑問点は浮かび上がっ...
物事について考えだしたら止まることがない、博学で理知的な高畑勲の思考の記録。 本当に多くの知識を持っている。文章も達者で頭の回転も早く、人間の本能的な感覚にも素直に従う、そんな野生的な一面も垣間見える。 農耕牧畜への礼賛イズム、引きこもりへの強い態度等々、色々疑問点は浮かび上がったが総じて楽しかった。 この本の後半に載っている『竹取物語』についての思考の羅列は、『かぐや姫の物語』の勲的アプローチの参考書として有能すぎる。 正直全部言ってる気がするし笑
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
絵巻物 いつも現在だけを見る 日本のアニメ 映画的なカット割りうまい 時間の流れを感じさせる 陰影がない線とフラットな色面 闇と光 西洋画 星を詠んだ詩歌の古典は少ない 口パク3枚 閉じ宅地と開いた口とその中間しか描かない 均等な音節で表情維持できる日本語 かぐや姫 なぜ地球に来て、 無理難題を出して求婚を断り、 15で帰らないといけなかったのか?
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絵巻物からアニメへの流れ、日本語の音声論、 ものすごいインプットのもとに創作していたことが うかがえる。 日本文化における光の表現、 どこまでも受け身な主人公論など、 刺激的な論考が多かった。
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禁煙に踏み切るまでの経緯や心情を詳細に書いている辺りなど、鈴木敏夫氏などが伝える高畑勲のイメージとぴったりと重なって、ニヤリとしながら読んでしまった。もちろん、過去の作品についての証言は貴重だし、『ほしのこえ』への批判や宮崎駿への距離感にも、高畑勲の映画観が表明されている。
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