権力と音楽 の商品レビュー
これはすごい本でした。私的には今年出会った本、ナンバーワンでした。ドイツ占領期の音楽のお話。国際政治とか、外交とか疎い私ですが、文化がこうやってグローバルにフレーミングされていくのか、と。これをきっかけにもっと政治の歴史とかも勉強しなきゃなあ、と思いました。目配りが多岐にわたって...
これはすごい本でした。私的には今年出会った本、ナンバーワンでした。ドイツ占領期の音楽のお話。国際政治とか、外交とか疎い私ですが、文化がこうやってグローバルにフレーミングされていくのか、と。これをきっかけにもっと政治の歴史とかも勉強しなきゃなあ、と思いました。目配りが多岐にわたっていて、洞察の深さに心をつかまれました。そしてとにかく、文章が好き。物語みたいにうつくしい。
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2019年12月9日図書館から借り出し 全316頁中、236頁以降が注と索引というすごい構成にびっくり。注にまで索引が及んでる。本文は228頁まで。割と速く読めそう。 想定以上に中身が薄くて驚いた。本は本から作られる見本のようなところがあり、しかも評価部分がかなり一方的な思い込み...
2019年12月9日図書館から借り出し 全316頁中、236頁以降が注と索引というすごい構成にびっくり。注にまで索引が及んでる。本文は228頁まで。割と速く読めそう。 想定以上に中身が薄くて驚いた。本は本から作られる見本のようなところがあり、しかも評価部分がかなり一方的な思い込みで、十分な論証が行われていない。叙述の日本語も、いささか表現力の不足もマイナスに作用している。 最大の問題は、50年代から60年代に一斉を風靡して前衛音楽への支援を全く触れていないこと。そのピークを紹介したのが70年の大阪万博であったのだが、パトロネージの削減とともに衰退していく様は、まさに権力との関係を論じるにふさわしいはずななのに。中途半端に下世話で周知のフルトヴェングラーにページを割いたのはウケ狙いとしか思えない。
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