クロード・シャノン情報時代を発明した男 の商品レビュー
「通信の数学的理論」については一応ウィーバーの解説部で概要は掴んでいた程度だが 上記の代表的な著作についての理解も深まるとともに、シャノンの人となりについて、望外に人間的な魅力が散りばめられていることを発見し、伝記形式の中でもそういった点で秀でていると感じた。
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大学で情報理論を学ぶときに必ず学習するのがShannonの定理である。 情報理論の数学的な説明が多いのかと思ったら(400ページくらいあるし)、ほぼShannonの伝記であり、数学的な説明はほとんど無いと言っても良い。 Shannonの著書である「通信の数学的理論」を読め、とい...
大学で情報理論を学ぶときに必ず学習するのがShannonの定理である。 情報理論の数学的な説明が多いのかと思ったら(400ページくらいあるし)、ほぼShannonの伝記であり、数学的な説明はほとんど無いと言っても良い。 Shannonの著書である「通信の数学的理論」を読め、ということなのだろうか。
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クロード・シャノンについては「デジタル理論を作り上げた天才」ということ以外何も知らなかった中、昨年の夏ころ本屋に平積みされてた本書を購入、9か月後にやっと手に取りこの度読み終えました。 一言、「天才」、血と汗のにじむ努力だけでは到達できない、天賦の才のみ到達できるゴールというの...
クロード・シャノンについては「デジタル理論を作り上げた天才」ということ以外何も知らなかった中、昨年の夏ころ本屋に平積みされてた本書を購入、9か月後にやっと手に取りこの度読み終えました。 一言、「天才」、血と汗のにじむ努力だけでは到達できない、天賦の才のみ到達できるゴールというのがありますが、アインシュタインとかニュートンとかそういう域なのかなあと...。 一方ジャグリングや機械いじりのエピソードから純粋で素朴な人柄を想像できました。 まあ人間個性があって適材適所、生産だけがすべてじゃないし、こういった偉人伝本はこれからもちょいちょい読んでいこうと思いました。
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情報、通信、暗号、データ圧縮、符号化など今日の情報社会に必須の分野の先駆的研究を残し、「情報理論の父」と呼ばれている、クロード・シャノンの伝記です。 関わった人たちも含めてキャラが濃ゆく面白く読めました。 70年前にチェスのコンピュータを作っていたり、エドワード・ソープとカジ...
情報、通信、暗号、データ圧縮、符号化など今日の情報社会に必須の分野の先駆的研究を残し、「情報理論の父」と呼ばれている、クロード・シャノンの伝記です。 関わった人たちも含めてキャラが濃ゆく面白く読めました。 70年前にチェスのコンピュータを作っていたり、エドワード・ソープとカジノで必勝法を実践した際に世界初のウェアラブルコンピュータを使ったりと、数学者でありながら理論だけではなく実践も重視していたことがわかります。 ナシム・ニコラス・タレブが反脆弱性で、「意図しない利益を生むためには試行錯誤が非常に有効だ」ということを書いてましたが、クロード・シャノンの伝記を読んでいると、それは真理ではないかと思えてきます。
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クロード・シャノンの名前は、聞いたことがあったがどのような人物だったのか知らなかった。 現代社会に不可欠となっているデジタル機器(PCやスマホ、デジタルメディア)の基本的な理論を提示し、それまでは情報というのは定性的なものと思われていたが、それを定量的に表現することが可能であるこ...
クロード・シャノンの名前は、聞いたことがあったがどのような人物だったのか知らなかった。 現代社会に不可欠となっているデジタル機器(PCやスマホ、デジタルメディア)の基本的な理論を提示し、それまでは情報というのは定性的なものと思われていたが、それを定量的に表現することが可能であることを証明した。それは数学の範囲を超えて、科学技術の進歩につながり、実社会に役立つ考え方を示したのが、シャノンの大きな貢献だったと思う。 本の内容は、彼の生き方と関わった人々の話を中心に展開しており、大変面白く読めた。彼の理論の部分も多少触れてはいるが、文字だけで理解するのは難しかった。この部品は、入門書等で勉強する必要がありそうだ。興味深かったのは、彼ほどの人物であれば、地位や名誉へ拘ることがありそうだが、彼は純粋に自分の興味だけを追求し、世俗的な成功を望まなかったことだ。自分に忠実で純粋な精神の持ち主であるように感じた。(株取引もやっていたようだが、資産運用よりも理論の証明の材料としてやっていたようだ) また歴史の知識を人生に活かすことが大切という。アメリカの歴史教育の内容へ言及した部分は、日本の歴史教育にも共通する。彼の考え方に共感する部分が多かった。
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シャノンについては情報通信の基盤となった理論を開拓した人としては有名であったが、人物像について書かれた本はあまり見たことがない。そういった点で本書は貴重である。 あまり人づきあいが上手ではない人が、情報の数理的表現に特化した研究で成果を上げる過程の部分が一番の読みどころと思う。
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科学の本というより、伝記に重きが置かれている。シャノンの変人ぶりはよくわかる。「デジタル」と「情報」という概念の発明者。「20世紀で最も重要で最も有名な修士論文」と言われる「通信の数学的理論」が開いた地平は、物理学におけるニュートンの功績にもたとえられる。32歳で名声を確立させた...
科学の本というより、伝記に重きが置かれている。シャノンの変人ぶりはよくわかる。「デジタル」と「情報」という概念の発明者。「20世紀で最も重要で最も有名な修士論文」と言われる「通信の数学的理論」が開いた地平は、物理学におけるニュートンの功績にもたとえられる。32歳で名声を確立させたあとは、ほとんどが余生。迷路を解く電子マウスやチェスを指すコンピュータなどおかしな機械をつくったり、ジャグリングを愛するあまりその科学的な研究に熱中したり。気の向くままに自由に研究し遊んだ彼は、1980年代からアルツハイマー病におかされ、2001年にひっそりと世を去った。この世界を、これまでとはまったく違う物に変えた偉人の生涯をまとめて読めることはすばらしい。著者・訳者に感謝したい。
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この本を読んで、初めてこのような人がいることを知りました。現代の情報正解のベースを考えた人の話で、非常に面白かったです。もっと知られても良い人だと思いました。
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シャノンの伝記。にも関わらず、何となく情報理論の中身に再び触れたい、という希望を持って読み始めたため、期待値とは若干異なる趣きに少し戸惑った。しかし、今なおシャノンのこうした本が出ているのは、注目されているという事なのだろうか?
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