自由思考 の商品レビュー
17年分のエッセイ 25歳の頃のエッセイには若々しさが 中村文則さんの作品を読み漁った時期があった 作家さんの考えがわかるのでエッセイは楽しい ・文学は人を救う ・内面を描くという意味では文学が最上である ・暗さとは人の柔らかな部分を感じ取る優しさに繋がるのではないか
Posted by
正直な気持ち、リアルな体験談から、作者のパーソナリティがみえる。読みやすい。テーマは多種多様。2度目の読了だが、10年の時の洗礼を受けても色褪せない。どこから読んでもいいし、どこで読み終わってもいい。
Posted by
中盤の政治的な姿勢は大事な核だと思うが、少し読み飛ばしてしまった。 軽いエピソードは暗いのに気さくで面白い。
Posted by
「掏摸」を読んでから、 骨太の本を書く作家さんだと、思った。 そして、どんなふうに物事を考えているのか、 それを知るのに、エッセイは取説のようなもの。 小中学生時代の鬱々とした経験と、 福島大学での、楽しい大学生活が、 今の筆者を作り上げていたんだと思う。 小学生の時から小説...
「掏摸」を読んでから、 骨太の本を書く作家さんだと、思った。 そして、どんなふうに物事を考えているのか、 それを知るのに、エッセイは取説のようなもの。 小中学生時代の鬱々とした経験と、 福島大学での、楽しい大学生活が、 今の筆者を作り上げていたんだと思う。 小学生の時から小説家になりたかったとあり、 まさに、成るべくして成った方。 益々の活躍を期待したい。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小説の冒頭かと思うような書き出しに惹かれた。 印象に残るおもしろいエピソードや小説にまつわる文面がたくさんある。 小説内に散りばめられた自由思考を探すのが楽しみのうちのひとつになっている。 中村文則さんを勧められて、人物的に興味を持つようになり小説を読むようになったきっかけでもある本。 追記》2023.7.11. 小説かのように引き寄せられたエッセイの冒頭のエピソードが読み途中の教団X内の一部として出てきたのに(知っているという記憶が反応して)鳥肌がたった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
何とレビュー数少なくない?こんな有名作家さんなのに。エッセイ集。面白かった。まさか同い年だったとは。やっぱこの人の小説全部読みたいわ。こんなに政治的発言をしているというのも驚き。そして福島大学に行って、社交的になれたというのも、分かる気がする。私の大学時代も貴重な時代だった。あの頃今の自分が作られた感があるもんな。成長のない私。小説を読む人は想像力があるから相手の内面を推し量ることができるから出身国や性別で差別をしない、とあって、そうそう想像力なんだよ!と思った。私も差別主義者になりさがらないよう、もっと本を読まねば。ほんと最近読書できてないからなー。早く仕事辞めて本読みたい。
Posted by
中村さんの小説はいくつか読んだことがありますが、著者の中村さんご自身のことはこれまであまり知らないまま、なんとなく「ダークな作風の作家」という印象でした。 小説の読み方としては邪道なのかもしれませんが、こういったエッセイなどで著者の人となりを知ると、その作品の見え方にもとても影...
中村さんの小説はいくつか読んだことがありますが、著者の中村さんご自身のことはこれまであまり知らないまま、なんとなく「ダークな作風の作家」という印象でした。 小説の読み方としては邪道なのかもしれませんが、こういったエッセイなどで著者の人となりを知ると、その作品の見え方にもとても影響を受けます。 もちろん良い面悪い面あると思いますが、少なくとも自分にとっては良いことが多い気がします。 一番胸を打たれたのは、故郷の愛知を出て大学の4年間を過ごした福島が震災に見舞われた直後に、福島の人々に向けた言葉の数々でした。 幼少期から負の感情で固まっていた中村さんの心を、福島の自然と人の温かさが少しずつほぐしてくれたこと。そのことに対する感謝の言葉が剥き出しの言葉で何度も重ねられます。 こういう人が書く小説を読みたい、と率直に思いました。
Posted by
弁の立つ人や筆のうまい人が権力批判をしているのを聞いたり読んだりすると溜飲が下がりスカッとする。でも一方、人の尻馬に乗っているような後ろ暗さも感じる。Twitterでもそうだ。中村氏のことばは理路整然としているから納得。様々な雑誌や刊行物に寄せた文章が収められているので、各編は短...
弁の立つ人や筆のうまい人が権力批判をしているのを聞いたり読んだりすると溜飲が下がりスカッとする。でも一方、人の尻馬に乗っているような後ろ暗さも感じる。Twitterでもそうだ。中村氏のことばは理路整然としているから納得。様々な雑誌や刊行物に寄せた文章が収められているので、各編は短いが読み応えがあるエッセイである。人気作家になるまでの20代の駆け出し時代のお話は意外だった。やはり作家は純文学からマンガまでいろいろなものに影響を受けている人が奥深い。
Posted by
中村文則は私が一番好きな作家だ。教団Xを読み衝撃を受け、ほぼすべての作品を読んできた。 ただ、R帝国からなにかしらの違和感を覚え、今までの陰鬱さや悪の表現、描写に新鮮さが無くなってきたように感じた。 そんな印象を持ったまま、この度初めて中村文則の随筆集を読んだ。そして、その違和感...
中村文則は私が一番好きな作家だ。教団Xを読み衝撃を受け、ほぼすべての作品を読んできた。 ただ、R帝国からなにかしらの違和感を覚え、今までの陰鬱さや悪の表現、描写に新鮮さが無くなってきたように感じた。 そんな印象を持ったまま、この度初めて中村文則の随筆集を読んだ。そして、その違和感の正体が少し理解できたような気がする。 氏は表に出てきてしまった。 承認欲求とはまた違うたのかもしれないが、小説家としてではなく、作家としてなにかを伝えようと必死になっている。 「作家が危機感を持っているのに黙っているのは、同じ社会に生きる読者に対する裏切りだ」と書いていたが、一読者としての私にはそんなことはどうでもよく、読みたいのは中村文則が持つ内面の、普遍的かつ重厚で陰鬱で陰惨でユーモア溢れる物語である小説なのだ。 世の中変えたいなら政治家にでもなれば良い。 物語を語ってくれ。
Posted by
長編好きですが、エッセイはそんなに好きじゃないです。どんな人間なのかわかってしまいたくないという読者のエゴです。
Posted by