仮想発電所システムの構築技術 の商品レビュー
本書は、ビルマルチ空調設備と電力用蓄電池を構成要素とする仮想発電所を、高速自動デマンドレスポンス (FastADR) で制御することを提案する。これにより、火力発電所と同等の需給調整の応動特性をもつシステムを目指す。 電気的側面だけでなく、通信プロトコルにも詳しく触れているのが...
本書は、ビルマルチ空調設備と電力用蓄電池を構成要素とする仮想発電所を、高速自動デマンドレスポンス (FastADR) で制御することを提案する。これにより、火力発電所と同等の需給調整の応動特性をもつシステムを目指す。 電気的側面だけでなく、通信プロトコルにも詳しく触れているのが本書の特徴。その一つとしてIEC 61850が取り上げられている。IEC 61850を仮想発電所に適用するのは著者の独自提案だが、本規格を変電所システムにとどまらず電力系統システムに適用するというのは他でも見られる動きである。例えば、欧州のOS4ESでは分散型エネルギーリソースのモデル化に、電気学会のJEC-TR-59002では需給調整サービスにおける電力用蓄電池の直接制御に利用される。 本書はIEC 61850の解説書ではないが、3.2.2節、5.2.3節、8.2.2節に詳しい説明がある。
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技術の詳細を把握するための専門書。概観理解のため。 VPPの構成要素、蓄電池制御、通信技術等の概要をまとめ、ビルマルチ空調に特化したVPPの性能、今後の展望を考察。 変動性電源が大量導入される中央制御システムの要素の一つとして。
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