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いつかはぼくも の商品レビュー

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2023/10/01

 「よしだるみ」さんの『どうぶつのかぞくえほん』シリーズの一作目は、表紙のタイトルと、期待に満ちたライオンの子どもの瞳からも分かるように、やがて自分も父となることへの期待と憧れを、そのオイルクレヨンで描かれた、細密ながらもどこか温かい絵と共に感じさせてくれます。  本書では、い...

 「よしだるみ」さんの『どうぶつのかぞくえほん』シリーズの一作目は、表紙のタイトルと、期待に満ちたライオンの子どもの瞳からも分かるように、やがて自分も父となることへの期待と憧れを、そのオイルクレヨンで描かれた、細密ながらもどこか温かい絵と共に感じさせてくれます。  本書では、いろんな動物が、それぞれのお父さんの凄いところを、子どもらしい表現で語っている中(ライオンはすごいとしか言っていないが、まあ確かにアクビをしているだけで、そのすごさは分かるね)、一枚絵に、親子それぞれの大きさが一目瞭然である描き方をすることで、そのあまりの大きさの差に、漠然とした不安も抱きそうだが、それだけお父さんの素晴らしさを実感させられるのも構成として上手いなと感じ、そんな憧れのお父さんの背中を絶えず見つめているような子どもの姿は、とても印象に残り、特に本の向きを変えて見るキリンの長さの対比は圧巻ですし、最後には父への感謝の気持ちも含まれており、お父さんへのプレゼントにも良いかもしれません。  また、本書の主旨とは関係ないが、私が気になったのは、孔雀の子どもの絵で、初めて見たけれど、こんなに素朴であどけない姿だったなんて、思わず動物園で生で見てみたくなる魅力がありました。

Posted byブクログ