サリエルの命題 の商品レビュー
いつの間にか話が医療制度の問題に変わってしまった感じがする。 前半と後半では別の小説かな。 面白い事は面白いけど中途半端ですね。 もったいないです。
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単なるパンデミック物で終わらず本質的な社会問題にまで切り込むのは流石。前半は緊張感があったが、後半は社会問題のレクチャー感が強くなりすぎて小説としてはやや盛り上がりに欠けた感は否めない。
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サスペンスにもっとふったほうが面白かったかもしれない。日本の保健医療制度、ひいては、人口減少に対する問題提起の部分が、逆に、物語の進行を妨げているような気もする。
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パンデミック、長寿と医療保険制度、はては外国人労働者や箱物行政…新型インフルエンザによるテロから派生して表面化していく問題の数々。実は良く効く特効薬で無事封じ込めにも成功し、大きな問題提起からの医療費自己負担というわりと普通の解決策… 本当の解決策を社会全体で考えていかねばと思った。子どもたちの為に!
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新型インフルエンザのパンデミックの恐怖を描いた社会派サスペンス。こんな事態がいつ起こらないとも限らない、と思えば、これはどんなホラーよりも恐ろしいのかもしれません。 一応医療関係者なので「優先順位」については知っていたのですが。案外と知られていないのかなあ。ただし私は高齢者が後回...
新型インフルエンザのパンデミックの恐怖を描いた社会派サスペンス。こんな事態がいつ起こらないとも限らない、と思えば、これはどんなホラーよりも恐ろしいのかもしれません。 一応医療関係者なので「優先順位」については知っていたのですが。案外と知られていないのかなあ。ただし私は高齢者が後回しなのは「パンデミックの際に感染の機会が少ない」と思っていたのだけれど(出歩く機会が少ないから)。真相はもしやこれなのか……何とも言えないなあ。そりゃあ背に腹は代えられないことではありますけれど。 しかしこれ読むと、オリンピックとか何やってんだ、って気がしなくもありません。たしかに無駄と言えば無駄……。政治家って金の使い方下手すぎるんじゃ。健康保険問題とかは由々しき問題だけれど。もっと他に無駄遣いしているところが多すぎますよね。
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新型インフルエンザによるパンデミックがテーマかと思いきや、治療薬投与の優先順位を切り口にした皆国民健康保険がテーマだった。外国人労働者家族にも保証される制度の穴はともかく長寿による崩壊等問題が山積…。政治、マスコミ、そして国民、目をそらさずに向き合わないと我が子の世代が塗炭の苦し...
新型インフルエンザによるパンデミックがテーマかと思いきや、治療薬投与の優先順位を切り口にした皆国民健康保険がテーマだった。外国人労働者家族にも保証される制度の穴はともかく長寿による崩壊等問題が山積…。政治、マスコミ、そして国民、目をそらさずに向き合わないと我が子の世代が塗炭の苦しみを味わうことに…
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2019.8.15. 篠田節子さんの作品を読んだ後、今度こそ満足のいく作品を読みたいと思い、以前から関心のあったこの作品を読んだ。 厚生労働省の直轄機関からCDCに派遣され突然変異のインフルエンザウイルスを研究していた笠井はいきなり政府筋から研究の中止を言い渡される。 秋田県の寒村に生まれ、常にトップクラスの成績を収め東大理科2類に合格し、その後東大の研究室でも前途洋々だった野原は上司八重樫に疎まれ不遇な研究者生活を送ることを余儀なくされ、今は研究者を故郷に帰り一人で暮らしている。生涯独身を貫いたのも八重樫から受けたひどい仕打ちを故とするものだった。 CDCを去る日、笠井は同僚から驚くべき事実を告げられる。笠井が研究していたインフルエンザよ突然変異ウイルス「サリエル」のデータが流出したというのだ。その結果の重大性に笠井は戦慄を覚えるのだが…。 案の定、日本のある孤島でサリエルからくる新型インフルエンザで島民が全滅する。その島は野原の仇敵八重樫の故郷であり、第一罹患者は八重樫だった。まもなくその報はマスコミの知るところとなり、予防薬の投与の優先順位をめぐって丁々発止の議論がなされていく。 あらすじを書いていて設定は本当に面白かったと思うが…この作家さんの常で竜頭蛇尾感をおぼえざるを得ない。 国民皆保険制度の持つ大きな矛盾、そして危機という問題提起はわかるのだが、解決が難しい問題だけにこの作品自体の理解が消化不良で最後テーマがぼやけてしまった。
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小説っていうより架空ドキュメンタリーって感じ。 主要登場人物出すのに100ページも使っちゃって、全然話が進まないし。そもそも人工インフルエンザ、要らないんじゃないか。400ページ全部読めたけど、ちょっと酷い内容。
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地元国立大医学部、大学院は東大の笠井。医師不足を予想しで研究者。 論文が認められ留学。突然、帰国の命令。クビを言い渡された。 笠井のインフルの研究がバイオ兵器の開発になると遺伝子界の権威、八重樫から指摘自分の保身と名誉のため。既に研究の現場ではない。推薦した上司は左遷 研究の論文の漏洩事件発生。対抗ワクチンの開発で米国の留学前で雇われる。 権威に疎まれて助教授どまりの引退研究者長野 掲示板コメントで米国研究者と知り合う サリエルの論文を見て二人は興奮 二人とも上層部から嫌わられ閑職 コダック倒産したロチェスターの研究施設を長野が訪問。サリエルを完成していた 二人とも、病で余命わずか。サリエルを放つ。ワクチンが追いつかない。権力者が奪い合い一般人にはわたらない。その地獄を見ないか。 若手政治家が先輩政治家に議員定年を話すが、有権者が高齢化するのでその法案が成立しない。正論をいう若手政治家とは二度と会わないとことを決意
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新種の強烈なウイルスに対して人類はどう立ち向かうのかという骨太なサスペンスミステリーを期待していた。少なくとも中盤まではそういう展開だったが、後半は少しパワーダウンしたと思う。このサリエルの命題というタイトルが曲者で、特効薬は150万人分しかない。つまり、それをどのように配分する...
新種の強烈なウイルスに対して人類はどう立ち向かうのかという骨太なサスペンスミステリーを期待していた。少なくとも中盤まではそういう展開だったが、後半は少しパワーダウンしたと思う。このサリエルの命題というタイトルが曲者で、特効薬は150万人分しかない。つまり、それをどのように配分するかということだ。後半はその部分の日本の社会福祉政策についての話しが中心で、まるで政治の議論小説のようになっていて事件はそっちのけなのであるが、少子化な上、医療技術が高まり老人は長いして医療費upなら破綻は見えている。
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