かこさとしの世界 の商品レビュー
子に絵本を読んでいてこの人の絵本はすごいなあと思っていたら見かけたので読んだ。 だるまちゃんとてんぐちゃんが41歳の時で、92歳まで作品を創り続けていたことに感服する。しかも会社員としても長く働いていたということで、すごい方だった。 絵本の下絵やエピソードなどからも、子どもたちに...
子に絵本を読んでいてこの人の絵本はすごいなあと思っていたら見かけたので読んだ。 だるまちゃんとてんぐちゃんが41歳の時で、92歳まで作品を創り続けていたことに感服する。しかも会社員としても長く働いていたということで、すごい方だった。 絵本の下絵やエピソードなどからも、子どもたちにどう伝えるか、どう楽しんでもらえるかを何度も推敲されてきたことがよくわかった。 ひとまず「どろぼうがっこう」、「うつくしい絵」、「みずとはなんじゃ?」は読んでみたいところ。
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自叙伝、もしくは本人のエッセイ的なものかと思ってたが、実際はかこさとしの世界という展覧会の図録本。少し内容が薄くなってしまうのは図録本あるあるだよなー。けど逆にその情報量の少なさが読みやすく、カラスのパン屋さんやだるまちゃんしか知らない自分にもわかりやすくかこさとしさんの人生や著...
自叙伝、もしくは本人のエッセイ的なものかと思ってたが、実際はかこさとしの世界という展覧会の図録本。少し内容が薄くなってしまうのは図録本あるあるだよなー。けど逆にその情報量の少なさが読みやすく、カラスのパン屋さんやだるまちゃんしか知らない自分にもわかりやすくかこさとしさんの人生や著書を体系化して学ぶことができた。晩年にカラスのパン屋さんの続編が出てること知らなかったな…。 以前やなせたかしさんの本を読んだ時にも思ったことだが、この時代の児童文学や絵本の巨人達の志には頭が上がらない。
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「かこさとしの世界展」の公式図録が本として出版されたもの。かこさんの生い立ちから絵本作家としての活動がまとまっている。 敗戦後、自分がいかに生きるべきかを考えた末、次代を担う子どもたちのためになることをしたいとセツルメント運動にかかわり、そこから紙芝居や玩具づくりをとおし、子ども...
「かこさとしの世界展」の公式図録が本として出版されたもの。かこさんの生い立ちから絵本作家としての活動がまとまっている。 敗戦後、自分がいかに生きるべきかを考えた末、次代を担う子どもたちのためになることをしたいとセツルメント運動にかかわり、そこから紙芝居や玩具づくりをとおし、子どもたちの目線・気持ちを体得していったかこさん。だから、絵本も自分の表現の場としてあるのではなく、子どもたちのためにということを第一に考え作っていたのだという。絵のうまさに目を奪われないようあえて下手に描くようなこともあったのだとか。自分を抑え、相手のことを第一に考えることができる人って、かつてはけっこういたような気がする。かこさんのそうした姿勢が書中に収められている下絵とかからもよくわかる。構成にかなりの時間をかけていたそうで、それも子どもたちにどう受け止められるか、どうやったら楽しみながら興味をもってもらえるかを真摯に考えていた証。 書中で『からすのパンやさん』『どろぼうがっこう』『おたまじゃくしの101ちゃん』『かわ』といった数々の作品のページを引いて紹介されているけど、それが小さいのがちょっと残念。そして『にんじんばたけのパピプペポ』に全然触れられていなかったのが残念。 『だるまちゃんとうさぎちゃん』のページが転載されていたんだけど、そこで描かれているケーキが、小さい頃おいしそうだなと思っていたことを思い出した。何十年もたっているというのに覚えているもんだなあ。そのくらい印象的だったってことか。
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かこさんが書かれた作品や当時の状況が細かく書いてある。 カラスのパン屋さんやだるまちゃんなどお馴染みの作品から科学の絵本まで多岐にわたる知識も細かな描写も舌を巻く。 さらに凄いのが会社員との二足の草鞋だったというのが驚きだった。
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だるまちゃんシリーズで有名な氏の総括本。没後に展覧会の公式図録として製作された。 自分の知識がゼロだからかもしれないけれど、A5くらいのコンパクトな本なのに、想像以上に内容が濃かった。 だるまちゃんしか氏の名前とリンクしていなかったが、理化学的な解説絵本も含め600冊以上も手がけているとは。 生涯をかけて、戦争に加担した贖罪のように絵本づくりをしていたなんて知らなかった。 亡くなる前まで絵本づくりをしていたそうで、その真摯さ、思いの強さに涙せずにはいられない。 戦後、氏はセツルメントという託児所の福祉に励むなかで、子供に楽しまれる作風を磨いていったという。 本書は作品を紹介しつつ、たまにラフも並べてどのように構想を練ったか・作品のねらいを解説(過去インタビュー等から一部抜粋)していて興味深かった。 本名が載ってるのに、ペンネームの由来は見当たらなかったのが残念な点かな。
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セツルメントという、今で言うと子ども食堂のような活動があったことを知った。科学絵本はかなりハードルが高かったと思う。絵に関心が行き過ぎないように、絵のレベルを下げて描いた、ということに驚いた。
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