拝み屋異聞 田舎怪異百物語 の商品レビュー

郷内心瞳(著者)

2024/08/07

郷内さんの怪談百物語。

郷内さんの怪談は、終盤に繋がる構成が非常に上手く、毎回読者を楽しませてくれる。

郷内さんシリーズを（以外も）順番に読んでいるので、怪異の歴史（笑）が大体頭に入っている私にとってはとても楽しめた。
あのころの体調を崩していた頃だなぁとか、あんな事象がありながら過ごしていた頃だろうなぁとか…。

本書を読む前に『拝み屋怪談 花嫁の家』を読むことをおすすめする。
できれば『拝み屋怪談シリーズ』最初から|´-`)♡

2024/08/05

日本の夏を連想すれば、大体は、
のどかな田舎の風景を思い浮かぶが…その裏側には何とも奇妙で恐ろしい話が盛りだくさんあった。
山で迷い過ぎてとんでもない場所に行った話や
ノリの良い神様には思わず笑ってしまう話
思わず、そっち!?と一緒にツッコミたくなる様な話など奇妙な話ばかりでしたね！

短編の他に連作短編集も収録
青木邸という屋敷で怪談会が行われるのだが
開催する度に怪異が勃発
郷内さんが原因究明の為にが乗り出す事に
しかし郷内さんが指摘した矛盾点には思わず、
マジかよと思い、すぐに読み返してしまった…
怖っ\=͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)/
結果的になんだか切ない話でしたね…
しかし郷内さんが怪談会で披露した禁断の怪談話
『人形と花嫁にまつわる話』がかなり気になる…

2023/08/27

ちゃんと100話収録されている百物語。
田舎の怪異をテーマにしており、どこか懐かしいような、日本の原風景のようなイメージに溶け込んだ怪談。
理不尽な災厄もあるけど、基本的には淡々と短編に収められており、怪談は短編こそ…と語る人の気持ちが少しわかるような。酷い話も、よくわからない不思議な話も、あれなんだったんだろう、今は遠い思い出、みたいな雰囲気が良いのかも。
自分の身近な、肌で感じることができるような、だから感情として怖いって思うのかも。

2020/06/21

　誰も住まなくなった古い家で開催される青木家の怪談会を軸にした一冊。
　他の作品と同様に、誰かから聞いた実話怪談と、著者の体験した実話怪談で構成されている。
　後半の青木家の怪談会で起きる怪異の謎解きが見事。
　怖いんだけど怖すぎず、謎解きの面白さもあり、1冊だけで読むなら、私はこれが1番好き。やはり恐がり故に、怖すぎるものは駄目なのかも。（なお、他の作品も面白いけれど、関連が多いので連作として読んだ方が面白い気がする）