誤出荷ゼロ!自社倉庫管理術 の商品レビュー
理にかなった、愚直な現場改善が提示してあり納得感が高い。派手で見栄えの良いだけで中身のない提案なんて、現場は必要としていないから。 マテハンなどの設備投資の前に、既存の人の改善できる余地があるというのは、耳が痛い。IOT導入の際にもそんな話聞きます。 問題の本質にたどり着いて、解...
理にかなった、愚直な現場改善が提示してあり納得感が高い。派手で見栄えの良いだけで中身のない提案なんて、現場は必要としていないから。 マテハンなどの設備投資の前に、既存の人の改善できる余地があるというのは、耳が痛い。IOT導入の際にもそんな話聞きます。 問題の本質にたどり着いて、解決する必要性が述べられている良書です。
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東大阪の零細企業(資本金1000万円・従業員数210名の会社)が、高価な物流ロボットやマテハン機器を導入せず、「社内SEがオーダーメイドで構築する現場にあった物流システム」と「アルバイト・パートをフル活用した低コスト、高品質」によって物流品質(正確さ、スピード、コスト)を追求し、「誤出荷ゼロを実現」。ネット通販拡大により、小口・多頻度化等で誤出荷が増加している会社からの相談が殺到しているという。「誤出荷ゼロ!」にはややいかがわしさを覚えたが、「幻冬舎」の新刊で、かつ平積みされていて、値段もお手軽だったので(本体800円)、思わず買ってしまった。おそるおそる「眉つばの警戒モード」で読んでみたら…。意外とまともな本だった。 「ヒューマンエラーは必ず発生する」ことを前提に、現場をよく見て問題点を洗い出し、これを守れば誤出荷しないという作業の勘所をおさえ、ヒューマンエラーが起きても誤出荷事故につながらない業務フロー・倉庫管理マニュアルを、徹底検証のうえ作り込み。その業務フロー・マニュアルを現場に落とし込み、手順どおりに作業できるまで現場教育を徹底。そのような地道で泥臭い作業の積み重ねを大切にしている。紹介されているマニュアルは、写真つきで、ポイントがおさえられており、実践的。ピッキングリストも、集品者のための情報の絞り込みが徹底しており、見やすさと使いやすさが不断に追求され、社内SEをもつ強みが感じられる出来栄え。「ミーティングで全員対象にミスを注意しても効果は薄い。本当に注意しなければならない肝心の一人や二人は当事者意識をもって耳を傾けることがない。ミスの発生都度、その人の横について、何がいけなかったを指摘し、どうすればミスが回避できるかを教える。自分の行動の何がいけなかったのか、本人が完全に理解できるまで粘り強く教え続ける」。「どうしても守ることができない人もいる。そういう人への対応から逃げていると、『事故を発生させない』という職場風土は築けない」。「1件の誤出荷・納品事故、1ケースの在庫差異にこだわり、意識を浸透させるため、声かけチェック表を作成し声かけを徹底」「社風が人を育て、育った人が会社の価値をつくっていく」…、 当たり前のことが非凡なレベルまで追求されている。学べる会社は、必ずしも大きな企業・先進企業だけではない。社員教育、とりわけ本社部局の社員・現場の管理者にお薦めの本
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