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水道民営化で水はどうなるのか の商品レビュー

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2021/08/30

 時々、TVニュース等で水道管の老朽化により破損し水道水が噴き出し道路が陥没する事故が見られます。水道の普及率は98%でほぼ全ての国民が水道水の恩恵を受けてます。  その水道が設備の老朽化と人口減少により料金の高騰や料金格差がこれから社会問題となり得ます。  水道管の整備には...

 時々、TVニュース等で水道管の老朽化により破損し水道水が噴き出し道路が陥没する事故が見られます。水道の普及率は98%でほぼ全ての国民が水道水の恩恵を受けてます。  その水道が設備の老朽化と人口減少により料金の高騰や料金格差がこれから社会問題となり得ます。  水道管の整備には、キロ当たり1〜2億円程度掛かるといわれ、現在の全国の水道管を整備するのにこのままだと130年掛かるとも言われてます。  本書のタイトルである、水道事業の民営化ですが欧米等の諸外国では民営化したものの 利益分配が不透明とか値上げが頻繁に実施され利用出来なくなる等、様々な問題が発生し再と公共事業に戻すという事例も多い。    また、水道水は個人宅の消費だけでなく様々な産業に利用されて居り、水の価格や品質については消費者である我々にもはね返ってくる問題だ。  本書の提案は、コミニュティ規模に応じた施設の構築や地下水、雨水等の利用、水道管理の広域化による効率化などだ。いずれにせよ真面目に考え行動しないと近い将来大きな問題になる事は間違いない。

Posted byブクログ

2020/12/07

「水道、再び公営化!」に続いて読む。内容はおおむね共通するので事実確認にも良かった。 貧しい債務国に対し、世界銀行、IMF、欧州中央銀行と欧州委員会やアメリカが、融資の条件として民営化を求める。それに水道が含まれている。という図式が世界のあちこちで見られている。

Posted byブクログ

2019/12/19

令和元年10月1日より改正水道法が施行される(水道法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令)。 本改正により従来型PFIとは異なるコンセッション方式を自治体が採用出来るようになるという。 マスメディアでは控えめな報道しかされず、いつしか全く騒がれなくなった。報道によれば、海外...

令和元年10月1日より改正水道法が施行される(水道法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令)。 本改正により従来型PFIとは異なるコンセッション方式を自治体が採用出来るようになるという。 マスメディアでは控えめな報道しかされず、いつしか全く騒がれなくなった。報道によれば、海外では日本に先んじて民間への水道事業運営権譲渡が進められたが、近時、水質悪化、水道料金の高騰など、民間移譲によるデメリットが顕在化し、再公営化に転じているという。 一住民として、改正法により、自分の住む町の水道事業がこれからも安全かつ安価に供給され続けるのか心配になった。そのためとても気になっていたが、水道法改正によって何がどう変化するのかは、表立った報道が止んで以降、あまり追加情報を得る機会がなかった(※厚生労働省の下記のサイトはあるが。)。 この小冊子は、ページ数が少なく平易な文章であることから、誰でも手軽に読める。その上で、簡単な水道事業に纏わる基礎情報を分かりやすく整理して、提供してくれている。本冊子は水道事業の未来を考えるための幾つかの視点を学ばせてくれる。また、著者は水道法改正に対する極端で一方的な賛成、反対論を取らず、地域の住民自身に自ら考えさせるような文章に徹するよう努めているように感じられるため、とても良かった。 厚生労働省の改正水道法に関するサイト https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/suishitsu/index_00001.html

Posted byブクログ

2019/07/13

飲用可能な水がいつでも蛇口から日本では水のありがたさを忘れてしまいそうになる。世界に目を向けると水が争いの原因になるケースが増えているらしい。 日本ではインフラの老朽化が進んでおりマスコミにも取り上げられることがあるが、上下水道施設も例外ではない。人口減及び一人当たりの水使用量減...

飲用可能な水がいつでも蛇口から日本では水のありがたさを忘れてしまいそうになる。世界に目を向けると水が争いの原因になるケースが増えているらしい。 日本ではインフラの老朽化が進んでおりマスコミにも取り上げられることがあるが、上下水道施設も例外ではない。人口減及び一人当たりの水使用量減により水道料金の増収は見込めない中で水道設備のメンテナンスは大きな負担になる。 とかく「安くおいしい水」が正義のように語ってしまいがちだが問題は根深い。 日本でも水道民営化が具体化されようとしている。この本が示しているように、水道の現況と課題について市民が自分事として考えねばならない時が来ていることに気づかされる。

Posted byブクログ