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親愛なるナイチンゲール様 の商品レビュー

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2023/10/15

私にとって”名前は知っているけれど、何をしたか分からない偉人”が多すぎるので、たまには偉人に関する本を読んでみようと、手に取った。 この本は、ただの伝記ではなく、日本の看護師の方がナイチンゲールに敬意を評してご自身のフィルターを通して見えるナイチンゲールの生き様を記した、ちょっと...

私にとって”名前は知っているけれど、何をしたか分からない偉人”が多すぎるので、たまには偉人に関する本を読んでみようと、手に取った。 この本は、ただの伝記ではなく、日本の看護師の方がナイチンゲールに敬意を評してご自身のフィルターを通して見えるナイチンゲールの生き様を記した、ちょっと珍しいスタイルの伝記。 ナイチンゲールが看護師なのは知っていたけど、統計学で疫病対策を示し国の政策を変えさせた人と聞いて、統計学を学ぶ今の私の興味と重なると思って読んだ。統計学の話はそこまで深く登場はしないけど、ナイチンゲールの芯のある生き方が印象的だった。 ナイチンゲールが、世界で初めて看護のあり方を大きく変え、今の「衛生的である」ことが基本の病院を作ったと初めて知った。 19世紀前半までは、病院がとにかく汚い場所で、看護人は専門職ではなく、業務中も酒を飲む態度が悪い女中だった、傷や病気の手当はまともにされず、ベッドの布も院内の空気も食事も悪かったと。衝撃的だった。 今では「こんな状況では治るものも治らない」と思うけど、その概念がない時代だったんだ。 ナイチンゲールの、看護への一途な思い、本当にすごい。どうしたらこんなに”人生をかけてやり遂げたいこと”が見つかるんだろう。 ナイチンゲールは16歳の頃、神のお告げを聞き、どのように仕えるべきか、「神に召された意味」を考え続けた。苦手だった数学の勉強を毎朝するという試練を自分に課したり、世界中を旅して、貧しい中ろくな手当もされずになくなっていく人を見て心を痛め、身近な人の病時の看護をした。そうする中で、24歳の時、看護の道を貫く意志を固めた。 私は何が出来るだろうか。何がしたいだろうか。そのために今、何をしたらいいだろうか。

Posted byブクログ