図解 ワンダーブック の商品レビュー
琉球大学附属図書館OPAC http://opac.lib.u-ryukyu.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB2857853X
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書いてある内容は良書。日本語化された文章は誤訳ではないが駄訳なので、読む者には推理能力が必要となる。 こんな読みづらい本をわざわざ読めと勧めるのはためらわれるため、星1つとした。 【追記:悪い点がさらにもう一つでたため、星なしとした。和訳のでてない本を、断り書きなしに日本語タイトルにするな。】 良い点:フィクション、ファンタジー小説作家にはとても役立つ内容を書いてある。アイディア出しからライティングの各階層を網羅し、有名作家のアドバイスをちりばめた書籍はこのまま教科書にしてよいレベル。 悪い点:その一。和訳が出てない書物を『和名タイトル』で紹介している(しかもそのことを全く断り書きしていない)。 その二。翻訳が悪い。 『越前敏弥の日本人なら必ず悪訳する英文 (ディスカヴァー携書)』越前敏弥/著に例示されそうな悪訳。 原書は、授業用草稿を書籍化したような内容の書籍である。 しかし『知識・技能の伝達を目的とする本、という想定で通読した際、今このページの内容は既に言及した内容を強調するため繰り返しているのか、この章で初めて扱うのか』すらわからない。 英単語から日本語の単語へ置き換えた、のは翻訳とは言えまい。本書25ページ5行目から6行目などが最たる例だ。 「でも、そういう自己分析が君には重要でも、読者はインスピレーションのプロセスや、ストーリーを見出した順番なんて気にしない。」 元の英文が目に浮かぶようだ。 学部生が一般教養英語の授業で、小テストに出された長文訳なら『可』はもらえるかもしれないが、こんな訳をプロ翻の仕事として提示されてはたまったものではない。 ぽっと出の文芸翻訳一人に、初めての商業翻訳でやらせる仕事内容ではない。文芸翻訳のプロ、用語統一、文献確認等の専門編集など、チームで作業して、ライティング授業もってるレベルの文筆家に監訳を頼むべき。
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