平安ガールフレンズ の商品レビュー
きっとあの人とは友だちになれる。 酒井順子らしい。清少納言、紫式部、藤原道綱母、菅原孝標女、和泉式部の5人について、その為人をまるで友人の話をするように語っている。清少納言が一番気が合いそうな感じか。紫式部の「生きづらい人」という評価に納得。皆、平安時代の人物だが、現代でも身近...
きっとあの人とは友だちになれる。 酒井順子らしい。清少納言、紫式部、藤原道綱母、菅原孝標女、和泉式部の5人について、その為人をまるで友人の話をするように語っている。清少納言が一番気が合いそうな感じか。紫式部の「生きづらい人」という評価に納得。皆、平安時代の人物だが、現代でも身近にいそうな人物であり、身の回りで似ている人を探したくなった。関わりたいかどうかは別として。
Posted by
酒井さんの「いじめっ子」体質がたまに前面に出てくるときがある。いじめられっ子だった私はそれがすごく怖い。清少納言を書くときの酒井さんがまさにそう。 酒井さんて、こんな中高生だったと思ってしまう。(以下、妄想です。)ルックスは最高とは言えないが、悪くない。派手な格好はしないが、...
酒井さんの「いじめっ子」体質がたまに前面に出てくるときがある。いじめられっ子だった私はそれがすごく怖い。清少納言を書くときの酒井さんがまさにそう。 酒井さんて、こんな中高生だったと思ってしまう。(以下、妄想です。)ルックスは最高とは言えないが、悪くない。派手な格好はしないが、センスがあるので結構オシャレだと思われている。成績がいいだけでなく(成績もトップではない。懸命にやればトップにいける能力はあるが、ガツガツ勉強するのはカッコ悪いと思っているし、勉強以外のことも楽しみたいという欲が強いため。先生にも「やればもっとできるのに」とよく言われる。)、当意即妙、返しやツッコミが抜群に上手いので、たまに休んだりすると、クラスがシーンとしてつまらなく感じるほど。そして一対一で話すと、クラスのヒエラルキー下位の私にも、とても優しくいい人である。しかし、そんな酒井さんを恐ろしいと感じてしまう時がある。それは、清少納言さんと一緒にいるとき。 清少納言さんは隣のクラスなのだが、酒井さんと似ていて、賢くて面白いので男女ともに人気がある。しかし、体育の時(女子2クラスが一緒の授業を受ける)二人は気が合いすぎて、かなり辛辣に周りの人の話をするので、その話は面白いのではあるが、その矛先が私に向かったら、あの賢い二人のことだから、私の欠点(まだ自分で気がついていない欠点まで)について自分が思っている以上に的確に、しかも笑えるように話すだろうと思うとただただ恐ろしく、やっぱりあまりあの人達の目につかないよう、いるかいないか分からないように生きていくに限る、と固く決意するのだった。 という情景がありありと浮かびました。「清少納言」を読んでいるとき。酒井さんは清少納言さんとお友達になれる、というけど、似ている人同士は実際には案外上手くいかないのではないか。清少納言と紫式部が仲良くできなかったのは、立場上仕方ないからであって、そうでなければ二人はお互いの能力の違いを認め合って、すごくいい友達になったかもしれない。それを見て、「私の方が清少納言ちゃんのことわかってるのに」(でも、紫式部さんの才能もよくわかっているので、二人の間に割って入ることはしない)と陰で悔し涙を流す酒井さんがいたりして。 まあ、読みつつこんなことばかり考えてしまいました。 清少納言より紫式部、藤原道綱母、菅原孝標女、和泉式部が楽しめました。対象に一定の距離って必要かもしれません。 でも、普通の人にはとてもわかりやすくて良い本です。私がおかしいのです。
Posted by
『紫式部の欲望』から思っているけれど、酒井順子さんとは波長が合う気がする。清少納言と紫式部の対比が興味深い。『源氏物語』などの架空の話でなく、現実だってところがね。小説より奇なり。菅原孝標女が『源氏物語』初め「物語」に憧れている姿が、Aqoursがμ'sを仰ぎ見る姿を彷...
『紫式部の欲望』から思っているけれど、酒井順子さんとは波長が合う気がする。清少納言と紫式部の対比が興味深い。『源氏物語』などの架空の話でなく、現実だってところがね。小説より奇なり。菅原孝標女が『源氏物語』初め「物語」に憧れている姿が、Aqoursがμ'sを仰ぎ見る姿を彷彿とさせた。
Posted by
平易な文章でスルスル読めました。 特に清少納言についての記述が、酒井順子さんの親しみが感じられて面白かった◎
Posted by
古典作品の導入としてとても手軽で面白く興味深ったです。きっと対象となる作品をきちんと読んだ後にもう一度楽しめる気がしています。 少し作者の中での贔屓といいますか、私はこの作者の方が友達にするならタイプ!この人はこんなだから厨二病!と決めてかかっているのが気になりますが、平安時代の...
古典作品の導入としてとても手軽で面白く興味深ったです。きっと対象となる作品をきちんと読んだ後にもう一度楽しめる気がしています。 少し作者の中での贔屓といいますか、私はこの作者の方が友達にするならタイプ!この人はこんなだから厨二病!と決めてかかっているのが気になりますが、平安時代の女流作家たちを女学生の友人感覚で紹介しているのは親近感が湧いて興味をそそられます。国語の授業でもこういう感じに作者紹介してくれたらもっとまじめに取り組んだのになぁ…是非中学校や高校の国語の先生方には参考にしてほしいですね。こういうキャラ付けは大歓迎です。
Posted by
清少納言、紫式部、藤原道綱母、菅原孝標女、和泉式部について語られた古典エッセイ。「『枕草子』は、そんな彼女のリア充アピールの舞台でした。自身の知性やウィット、そしてモテっぷりを披露し、「いいね!」と言ってもらえることに彼女は無上の快感を見出しており」(本文より)才能とモテを有した...
清少納言、紫式部、藤原道綱母、菅原孝標女、和泉式部について語られた古典エッセイ。「『枕草子』は、そんな彼女のリア充アピールの舞台でした。自身の知性やウィット、そしてモテっぷりを披露し、「いいね!」と言ってもらえることに彼女は無上の快感を見出しており」(本文より)才能とモテを有した平安女流作家たちの素顔を境遇と随筆をもとに考察しています。清少納言のことが気に入らない紫式部は日記の中でひたすら誹謗中傷したり、何かとモテ自慢をしたがる清少納言らの様子からは時代をこえた人間味が伝わってきます。本書を読み終わった頃には彼女たちが、何処か見知った友人のような親近感がわいてくるはずです。
Posted by
サカジュンの平安ものは好きだが、ちょっとこれは焼き直し感が強いかも。菅原孝標女は個人的には割と幸福だったんじゃないかな〜と思うし、お友だちになりたい感じだ。低血圧そうな和泉式部も好き。サラサラ読めてしまって、ちょっと物足りない。
Posted by
- 1
- 2