エア・パワー 空と宇宙の戦略原論 の商品レビュー
(元)自衛官や、内外の文民研究者によるエア(ロ=スペース)・パワーの歴史、現状、未来と理論。 「エア・パワー」、「21世紀のエア・パワー」に続く、わが国の「エア・パワー」のテキスト。 国家の保有するパワーの中でのエア・パワーの重きの置き方には諸論あるとはいえ、あらゆるドメイン、平...
(元)自衛官や、内外の文民研究者によるエア(ロ=スペース)・パワーの歴史、現状、未来と理論。 「エア・パワー」、「21世紀のエア・パワー」に続く、わが国の「エア・パワー」のテキスト。 国家の保有するパワーの中でのエア・パワーの重きの置き方には諸論あるとはいえ、あらゆるドメイン、平時・有事に関わらず、エア・パワーの活用の重要性が高まっており、その点、空軍種のみならずあらゆる軍種で、エアパワー論は必修であろう。
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あまりこの手の本が日本語で読めると思っていなかったので、歴史をざっと追うことができ、理論を見ることができたのは総じて良かった。特に空軍は歴史が浅く、陸・海と比較した違いが技術面だけではなく、軍組織に関するところに踏み込まれて書かれている点は、門外漢から見るととても面白かった。
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エア・パワーとは空中で行動可能とする能力すべてであり、宇宙をも含むと定義し、そう古くない歴史を分析している。第二部では日本の歴史で、世界のエア・パワーの変遷と大差はない。第二次大戦でのゼロ戦の活用は、その一例である。第三章では、理論家たちを紹介しているが、特に米国のジョン・ワー...
エア・パワーとは空中で行動可能とする能力すべてであり、宇宙をも含むと定義し、そう古くない歴史を分析している。第二部では日本の歴史で、世界のエア・パワーの変遷と大差はない。第二次大戦でのゼロ戦の活用は、その一例である。第三章では、理論家たちを紹介しているが、特に米国のジョン・ワーデンには驚いた、湾岸戦争頃の人で、そんなに最近の話!?と驚いた。戦略中枢への所謂ピンポイント攻撃の理論を立てた人で、シュワルツコフ司令官も高く評価し、その後の空軍の考え方に大きな影響を与えたとのことだ。もっとも多くの議論があることも紹介してくれる。 このことからも分かるように、エアパワーはまだ戦略理論的にも変化しつつある発展途上の世界なのだ。それを教えてくれる本である。
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