黙示のエチュード の商品レビュー
日本における〈ポスト3・11〉の社会-言説状況からどのような潜在的力能を取り出すかを問う一冊。著者は、現代の新自由主義的資本主義を、ポスト1968年以後の情況に対応し、コモンズを囲い込み資本化する本源的な蓄積が再びあられもなく露呈したものと捉える。そのうえで、「世界の終わり」と...
日本における〈ポスト3・11〉の社会-言説状況からどのような潜在的力能を取り出すかを問う一冊。著者は、現代の新自由主義的資本主義を、ポスト1968年以後の情況に対応し、コモンズを囲い込み資本化する本源的な蓄積が再びあられもなく露呈したものと捉える。そのうえで、「世界の終わり」と「破滅」を幻視させる黙示論的イメージこそが、「唯一のシステム」としての現代資本主義への従属を合理化するイデオロギー装置に他ならない、と論じる。
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