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鬼切丸伝(8) の商品レビュー

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2019/09/14

九月に入りはしたが、暑さはまだ、何気に厳しく、夜になっても汗ばむ そんな夜に読みたくなる漫画は、ホラーもの・・・私だけかもしれないが まぁ、それはさておき、初秋の夜に涼しくなりたいのなら、『死人の声をきくがよい』に劣らぬほど、この『鬼切丸伝』もお勧めだ 怖さも大事だが、絵の上手さ...

九月に入りはしたが、暑さはまだ、何気に厳しく、夜になっても汗ばむ そんな夜に読みたくなる漫画は、ホラーもの・・・私だけかもしれないが まぁ、それはさておき、初秋の夜に涼しくなりたいのなら、『死人の声をきくがよい』に劣らぬほど、この『鬼切丸伝』もお勧めだ 怖さも大事だが、絵の上手さも重視したい漫画読みは、『死人の声をきくがよい』よりも、コッチの方が合っているかも。いや、うぐいす、じゃなくて、ひよどり先生の画力が低い、と言っている訳じゃない 味がある、そう表現すべきなのが、ひよどり祥子先生の絵で、楠先生の方は「美麗」だ・・・あかん、フォローになってない ま、まぁ、それは脇に置くとして、この(8)もゾクッとさせられ、同時に、人らしさとは何か、鬼とはどんな存在か、と考えさせられるストーリーだった 鬼は人がいなければ生じない存在だ 様々な感情、経験から鬼と変じる人と関わり合いを持ち、確かにある「心」と「魂」を揺らされる事で、鬼切丸が人らしく、いや、鬼切丸としての個性を確立していく展開には、こちらの心も動かされると同時に、楠先生の才覚に脱帽させられる 怖さとグロさの質は落とさず、「人間」って軸をブラさずに漫画を描けるってのは、結構、凄い事なんじゃないだろうか 何か、この『鬼切丸伝』の良さが、他の漫画読みに伝わるか、微妙な不安が芽生える感想になっているな・・・・・・ まだまだ、私も修行が足りないようだ どの回もグッと来るが、凄味を感じたのは、第三十五・三十六話「鬼理支丹」だ キリシタンの弾圧は、日本史の血生臭い部分なので、鬼が生まれても、何ら不思議ではない 鬼がいるのならば、鬼切丸もそこにいる その鬼切丸と、隠れキリシタンのシスターが出会い、彼女の信念が、鬼切丸に驚きを齎し、人間に対する意識を、また変化させていた ラストの、一瞬にも満たない再会が、これまた、楠先生らしい この台詞を引用に選んだのは、鬼切丸は、本当に変わり始めてるんだな、と感じられるものなので 斬る事しか出来なかった彼が、人との出逢いと別れで育んでいる、一握の優しさで、悲しい死に方を迎えてしまった少女が、我慢していた涙を溢れさせ、穏やかな成仏を促した グッと来ないはずがない 「鬼ならば、鬼切丸で斬ってくれよう」 (いいや、違う・・・!! そうではない) 「なれば、お前が泣けばよい」 「わ、私は父と母に誉めてもらえる立派な最期を・・・」 「矜持など捨て、思いのままに泣いてもよいのだぞ・・・」 「ほ・・・本当は、死にたくなかった・・・側室にもなりたくなかった。まだ、父様と母様の娘でいたかった!! 辛かった! 恐かった! もっと、生きていたかった!!」(by鬼切丸、駒姫)

Posted byブクログ

2019/06/13

この巻では隠れキリシタン、三条の川原の泣き鬼、人造人間(!)の話しです。何と人造人間とは。 今回は鬼切らなかったり、「人」に自分と来い、と言いかけたり、なんだかちょっと雰囲気違いますね。でも鬼切丸は問答無用でザクザク切って欲しい。

Posted byブクログ