共感する人 の商品レビュー
共感とはなんだろうか? 悩みごとを相談されたときに、まずは共感することなどの、共感することの「大切さ」を重視したアドバイスはよく見かけるが、では「共感すること」とは何かについては、かなり曖昧なところである。 「あなたの気持ちはわかりますって?そんなわけはないじゃん。」というよう...
共感とはなんだろうか? 悩みごとを相談されたときに、まずは共感することなどの、共感することの「大切さ」を重視したアドバイスはよく見かけるが、では「共感すること」とは何かについては、かなり曖昧なところである。 「あなたの気持ちはわかりますって?そんなわけはないじゃん。」というような場合もよくあることで、共感することで自分をよく見せようとする、共感を手段とした考え方のなんと多いことか。 そして、それに自分もハマっていた。 この本を通じて、共感することとは何か?共感の「深さ」についてよく考えさせられた。少しばかりネタバレをすると、共感することとは、「相手の靴を履いて世界を見ること」である。(U理論の「センシング」に似ている。) では、相手の靴を履くにはどうするべきか?に関しても、段階的・具体的にまとめられていて、この本の大部分を占めている。 本を読んですぐ共感能力が高まるか、というわけではないが、共感能力を高めるためのこれからの行動規範になるだろう。 ただし、ここで注意するべきなのは、共感しすぎることはないということである。 自分の中での区切りや線引きをすることが大切である。 また、共感能力が低いことを嘆く必要もない。重要なのは、バランスを身につけることである。 最後にある訳者あとがきは、うまくまとめられているので、読むことをお勧めします。
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