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リタイヤした人形師のMMO機巧叙事詩 の商品レビュー

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2019/04/03

 本作は、バーチャルゲームの中での物語りである。こうした作品ではままありそうだが、ステータス等がゲームの表示をそのまま記述したり、本作では掲示板のログを再現するところがある。これがなかなか収まりが悪い。いっそ横書きの書籍にしたしまった方が雰囲気が再現できそうである。最も私自身はま...

 本作は、バーチャルゲームの中での物語りである。こうした作品ではままありそうだが、ステータス等がゲームの表示をそのまま記述したり、本作では掲示板のログを再現するところがある。これがなかなか収まりが悪い。いっそ横書きの書籍にしたしまった方が雰囲気が再現できそうである。最も私自身はまだまだ活字世代ではあるので、日本語の小説類を横書きで読むのにはーまだまだ抵抗感有りだが。どうせDTPで編集しているのだろうから、適時横書きを組み合わせたページ構成というのもあり(若干手間は増えるだろうが)だと思うのだが。  それはさて置き、いらぬ記述は省略し、ストーリー展開も早く先を気にしつつ一気に読了という作品である。登場人物の性格分けも単純明快。プロットにも工夫があるので楽しめる作品である。随所に解き明かされていない伏線、特にヒロイン役のサラが何者であり、何を目的にしているのかが大きな謎である。また、主人公がいろは(男である)が作った戦闘妖精(ドール)が最後に名前を与えられるとあってシリーズ化をしていくのだと思われる。  プロットがうまく、そこがこの作品の魅力ではあるのだが、プロットづくりが優先されて突っ込みどころ満載になっている。まあ、仮想世界の話と言うことでそこはまけておくとしてして、どうもビジュアルが浮かびにくいように思うのである。まずはいろはの作った戦闘妖精がどんな姿なのかが文章だけでは浮かんでこない。終盤の戦闘で和服が破れるシーンがあるが、あれっ和服って何や、たしかにイラストは和服である。イラストに頼らないとイメージが湧かないというのもなんである。レトロ工房の内部などももう少しディテールが欲しいところである。無造作に展示されているように見えてコンセプトが一目瞭然を情景で説明して欲しいとことである。  まだまだ工夫して欲しいと思う点はたくさんあるが、自作への期待も込めて星4つとしておきます。

Posted byブクログ