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瓶に入れた手紙 の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2023/09/29

戦争、テロが当たり前の日常を少し身近に感じるかもしれない。物語。 やや難しいので、中学.高校向けか。 関連書に「はるかなるアフガニスタン」「アハメドくんのいのちのリレー」 「生きのびるために」 「なぜあらそうの?」 「中学生から知りたいウクライナのこと」

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2021/02/14

2003年エルサレムに住む少女タムは、自爆テロが続く日々に恐怖を感じていた。一方で、ガザに住むパレスチナの人々と分かり合いたいとも思っていた。そこで、兵役でガザへ行く兄にメールのアドレスを書いた手紙を詰めた瓶を海に投げてほしいと頼む。はたして、ガザの海辺で瓶を拾ったパレスチナの青...

2003年エルサレムに住む少女タムは、自爆テロが続く日々に恐怖を感じていた。一方で、ガザに住むパレスチナの人々と分かり合いたいとも思っていた。そこで、兵役でガザへ行く兄にメールのアドレスを書いた手紙を詰めた瓶を海に投げてほしいと頼む。はたして、ガザの海辺で瓶を拾ったパレスチナの青年からメールが届いた…。 イスラエルとパレスチナ、歴史の教科書やニュースの中でしか知らない世界。そこで生きる若者を主人公に語らせているのだが、なかなか難しい。簡単に共感できる状況ではない。中高生を対象としていると思うのだが、日本の中高生はどう思うのか。 訳者のあとがきや年表があるのは理解の助けになっている。

Posted byブクログ

2020/09/09

イスラエルとパレスチナ。 紛争のニュースしか入ってこないので、想像するのも難しいが、ここで生まれ育つ子供たちもいるのだ。 生まれたときから紛争。生活に政治が関与しないことはなく、家族の喜びも悲しみも、国のトップの判断に大きく左右される。 この本は作り話だけれど、両国の若者たちの思...

イスラエルとパレスチナ。 紛争のニュースしか入ってこないので、想像するのも難しいが、ここで生まれ育つ子供たちもいるのだ。 生まれたときから紛争。生活に政治が関与しないことはなく、家族の喜びも悲しみも、国のトップの判断に大きく左右される。 この本は作り話だけれど、両国の若者たちの思いに触れることができた。

Posted byブクログ

2020/05/02

エルサレムに住む17歳の少女タルは、近所のカフェで起きた自爆テロに強いショックを受けたが周囲に気を遣わせないために、自分の気持ちを書くことにした。そしてそれを、パレスチナ側の人に読んでもらおうと思いつき、返信用のメールアドレスを書いた手紙を添えて瓶に入れ、ガザ地区で兵役についてい...

エルサレムに住む17歳の少女タルは、近所のカフェで起きた自爆テロに強いショックを受けたが周囲に気を遣わせないために、自分の気持ちを書くことにした。そしてそれを、パレスチナ側の人に読んでもらおうと思いつき、返信用のメールアドレスを書いた手紙を添えて瓶に入れ、ガザ地区で兵役についている兄のエイタンに、ガザの海に投げてもらうよう依頼した。2週間後、ガザマンと名乗る男性から辛辣で、これでさようならだというメールが届くが、タルは、その内容に厚意を読み取り、辛抱強くやり取りを呼びかける。やがてガザマンも自分の状況と気持ちを綴ったメールで送り、ふたりは、共通の出来事を異なった立場から見て、その想いに共感し始める。 偶然から知り合ったふたりが、敵味方の枠を超え、思いを共有していく様子を、ふたりの交わすメールの内容で描いた物語。 *******ここからはネタバレ******* ふたりが交わすメールの内容から、イスラエルの、身近でテロが起きる日常や、18歳で男女問わず兵役が課せられる環境、パレスチナの「天井のない監獄」と呼ばれる自由のない生活、双方の、お互いに平和を望みながらも実現できない状況等、時々目にするニュースだけでは想像の及ばない現実が伝わります。 17歳と20歳の彼らが、会ったこともないのに互いに惹かれ合う様子は、まさに自分の内面の深いところを分かち合ったからなのでしょう。 でも、なぜナイームは、カナダへ留学できると決まったときに、タルを「過去」と決めつけ、ふたりの関係も終わらせようとしたのでしょう? 返事の書けないメールで、3年後の日付と場所を指定しても、行けなかったらどうやって連絡するの? ← 私がロマンチックじゃなさ過ぎ??? エイタンは、なぜ信頼できる人に手紙を拾ってもらうために、瓶を埋めたのでしょう?毎日見に行っても、自分がいないときに拾われるとか、自分の気に食わない人が持っていってしまっても止められないとか、考えなかったのでしょうか? 17歳のタルの口調が少し幼いように感じますが、これはきっと訳者の判断でしょうか?彼女が温かい家庭で過ごしたため?ガザマンから「憎しみの海に浮かぶ希望」と呼ばれるため? 読み始めてすぐ、表紙絵から受けるイメージと物語の内容が異なることに気づきました。この表紙絵の男女は、私には大人のように見えるから。 「オスロ合意」とか「ラビン首相の暗殺」とか「インティファーダ」とか、歴史的事実の理解が必要だし、酷くはないけれどテロの描写もある。中学生以上からの読書をオススメします。

Posted byブクログ

2020/04/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

エルサレムに住むユダヤ教徒のタルとガザ地区に住むイスラム教徒のナイーム。 敵対しているイスラエルとパレスチナの二人がメールのやり取りを通してお互いの事を知っていく物語。 パレスチナ、イスラエル問題は、過去からの問題が複雑に絡み合ってて解りにくい。だからこそ、こんな本が若い子向けにあることが嬉しい。戦争も紛争も問題が大きすぎて漠然として掴みきれないけど、物語は個人に目を向け人と人との繋がりで描かれるから、そこからなら近づける、寄り添える気がする。 最後、ナムールがカナダに行く事で希望を描いている。年表を見ると2004年以降、パレスチナは大変な状態になっているから、現実はもっと厳しいのだろう。 その結末をストーリーの甘さとみる向きもあるけれど、希望で終わる児童文学は必要だと思う。 このあと、イスラエルがパレスチナを一方的に侵略するようになって行く中で、タルは何を思うだろうと考えてしまった。

Posted byブクログ

2020/03/09

世界にはさまざまに厳しいところで生きている人たちがいる。 これはイスラエルとパレスチナの話。 若い人たちが手をつなげば、もちろんフィクションではあるけれど 希望はあるんじゃないかと。 夢を持ち続けようと。 きちんとした年表と地図が載っていてよかった。

Posted byブクログ

2019/06/16

遠い国の知らない人たちの問題……と思っていたことが、こんなにも心に迫ってくるのは文学のチカラだと思う。どうか次の奇跡が起こりますようにと、祈らずにはいられない。 希望の物語。

Posted byブクログ