不見の月 の商品レビュー

菅浩江(著者)

2019/06/30

19年ぶりの続編だそうだ。前作は読んだ記憶のみある。本作も粒ぞろいの連作短編集であり、芸術とSFの組み合わせの妙は、19年経っても色褪せることのないフロンティアであることを感じさせる。主人公をめぐる物語はまだまだありそうで、続編は内容を忘れないうちに出て欲しい。

2019/07/21

『だって、印象は、鑑賞者の経験から引き出されるんだから。』
博物館惑星19年ぶりの続編！しかもさらに続編が予定されているという嬉しいあとがき付き。1作目と同じく、宇宙に浮かぶ美術館”アフロディーテ”の職員、関係者の人間関係を描く。ギリシャ神話から採った命名は優雅で、且つ基本的にインテリでいい人のドラマであるため、読んでいると神経が穏やかになる。
本作でキーになっている科学技術として、直接ヒトの神経に繋がっているデータベースとAI、視覚への直接投影等の技術はだいぶ現実的に感じられるようになったきた。

でも白鳥を”鳥頭”扱いしないでほしかったなぁ…