スマイルアンドゴー! の商品レビュー
実在するアイドルだったのか、実在するプロデューサーだったのか。重みがある。震災後に家から出れない少女と娘を亡くして余命2年のプロデュース。作品では深く掘り下げないから想像して読み進めるが、その道を選んで正解だった。続けることが才能だという言葉がササッた
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「感涙長編」の謳い文句通り涙する。 あとがきに「本書は事実に基づいた物語」とある。 一人の人間の勇気や行動が周囲を動かし、 小さな輪がやがて大きくなる様子に心打たれる。 どんなことも結局は誰かが考え、 誰かの胸に宿った小さな想いが始まりなのだと思う。 震災復興中の気仙沼にロー...
「感涙長編」の謳い文句通り涙する。 あとがきに「本書は事実に基づいた物語」とある。 一人の人間の勇気や行動が周囲を動かし、 小さな輪がやがて大きくなる様子に心打たれる。 どんなことも結局は誰かが考え、 誰かの胸に宿った小さな想いが始まりなのだと思う。 震災復興中の気仙沼にローカルアイドルが誕生する。 一人の男の力技によるものだ。 復興を食い物にしていると誹謗中傷を浴びながら、 徐々に存在を知られ周囲に受け入れられていく。 矢面に立たされるアイドルは、 皆、中高生(中には小学生もいる)で年も若くまだ幼い。 傷ついて辞める子も、なんとか踏み留まる子もいる。 彼女たちの成長の物語でもある。 少子化の中、大事に育てられた今の若者は、 距離を取って互いの領域に踏み込まず、 分相応で高望みをしない傾向が強い気がする。 時代に逆行するようにアイドルの日々は戦いだ。 歌もダンスも容姿も隅から隅まで序列化される。 必死に高みを目指す必要がある、しかも笑顔で包んで。 普通の女の子がアイドルに成る瞬間が、 それを見守る大人たちの姿がなんとも愛おしい。
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東日本大震災後、気仙沼で結成されたご当地アイドルを描いた物語。 コンポーザー役の青年と中心的メンバーの女の子の視点が交互に入れ替わりながら語られていく。序盤、ありがちといえばありがちな展開なのだが、徐々に本から目が離せなくなっていく。解説にも書いてあったが、五十嵐貴久さんの小説は...
東日本大震災後、気仙沼で結成されたご当地アイドルを描いた物語。 コンポーザー役の青年と中心的メンバーの女の子の視点が交互に入れ替わりながら語られていく。序盤、ありがちといえばありがちな展開なのだが、徐々に本から目が離せなくなっていく。解説にも書いてあったが、五十嵐貴久さんの小説は本当に幅広い。 世のおじさんたちが娘くらいの年齢のアイドルを応援する理由が少しわかる。頑張ってる姿って応援したくなるんだよな。それはスポーツ選手と同じだ。 さらに、震災で傷つきながら前を向こうとしている姿も描かれるのだから涙は必至。事実をもとにしていることもさらに驚く。いい小説だった。
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地方発のアイドル話。基本的に2人の目線で話が進む。ところが途中からそれ以上の視点も出て来たりして。別々の人が同じことに対してそれぞれどう思っているかも垣間見れたりする対比が面白い。
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実話をベースにしたお話。 震災で奪われた気力を取り戻すため、気仙沼に誕生した素人の寄せ集めによる即席のアイドルグループ。 心無い批判を受けながらも、がむしゃらに努力する彼女たち。 そんな彼女たちの姿勢を見て、周りや自身にも少しずつ変化が起きはじめる。 努力は身を結ぶ、努力する姿勢...
実話をベースにしたお話。 震災で奪われた気力を取り戻すため、気仙沼に誕生した素人の寄せ集めによる即席のアイドルグループ。 心無い批判を受けながらも、がむしゃらに努力する彼女たち。 そんな彼女たちの姿勢を見て、周りや自身にも少しずつ変化が起きはじめる。 努力は身を結ぶ、努力する姿勢はきっと身を結ぶ、見てる人はちゃんと見てると思わせてくれる。そして、読後は爽快な気分を味わえる。
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