見えない轍 の商品レビュー
心療内科医が関与する事件と知って、興味本位で読んでみた。 自殺って周りの心も殺すんだよなぁと改めて感じたし、田舎ということもあってか交友関係も狭い。 様々なコミュニティの輪の中に入ったり、自分しか知らないお気に入りの場所をみつけて、豊富な自分を持っていきていたいなと思った。
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+++ 京都を舞台とした、本宮慶太朗シリーズ第1弾! ひとり暮らしの女性・小倉由那がある日、自ら命を絶った。由那の最後の姿をみた女子高生・棚辺春来は「由那は自殺なんかしていない」と訴える。 心療内科医・本宮慶太郎は、彼女の訴えを聞き、独力で由那のことを調べ始める。 それは、大きな...
+++ 京都を舞台とした、本宮慶太朗シリーズ第1弾! ひとり暮らしの女性・小倉由那がある日、自ら命を絶った。由那の最後の姿をみた女子高生・棚辺春来は「由那は自殺なんかしていない」と訴える。 心療内科医・本宮慶太郎は、彼女の訴えを聞き、独力で由那のことを調べ始める。 それは、大きな悲劇へとつながる第一歩となる――。 +++ 探偵役が心療内科の医師、というのは初めてのパターンではないだろうか。クライエントの悩みを解決するために、きっかけとなった事件を調べるというのは、業務の範囲なのか、逸脱しているのか、微妙なところだが、クリニックの経営的には不安が大きい。とはいえ、医師の本宮の患者に寄り添う姿勢と、心療内科ならではではないかと思わされる人当たりのやわらかさと穏やかさ、そして洞察力の深さには好感度が高い。謎を解くことが、結果としてクライエントの心を救うことにつながるというのは、新たなミステリの愉しみかもしれない。長く続くシリーズになってほしい一冊である。
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初めての作家さんでした。 いつも読んでいるミステリーとは違って、探偵役以外の描写も多く、最初はテンポがゆっくりだなぁと思いましたが、だんだん引き込まれていきました。 心の様子から真相に近づいていくアプローチが優しく感じます。
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京都南部の学園都市の田舎で開業している心療内科医。彼のもとに身体の不調を訴える女子高生が母親に連れられやって来る。自分を励ましてくれた女性が自殺するはずはないという疑念が、彼女の身体に不調を齎す原因であると考えた医師は、事件の真相を探ることになる。 世界中で飢えに苦しむ人々がいる...
京都南部の学園都市の田舎で開業している心療内科医。彼のもとに身体の不調を訴える女子高生が母親に連れられやって来る。自分を励ましてくれた女性が自殺するはずはないという疑念が、彼女の身体に不調を齎す原因であると考えた医師は、事件の真相を探ることになる。 世界中で飢えに苦しむ人々がいるなか、消費期限が食品ロスを助長している社会の実態をサブテーマとしている作品。
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自殺したとされる一人の女性。しかし彼女の死に疑念を感じるという訴えに耳を傾け、調査を始める心療内科医。さまざまな人たちから情報を集めるうちに見えてくる真相を描いたミステリ。 本当に小さなとっかかりとしか思えないところから生まれた疑念が、ここまで大きく広がってくることに読みごたえを...
自殺したとされる一人の女性。しかし彼女の死に疑念を感じるという訴えに耳を傾け、調査を始める心療内科医。さまざまな人たちから情報を集めるうちに見えてくる真相を描いたミステリ。 本当に小さなとっかかりとしか思えないところから生まれた疑念が、ここまで大きく広がってくることに読みごたえを感じました。そして人間心理の機微だけでなく、食品ロスの問題という社会的に大きなテーマまで内包して、着地点がどこにあるのか分からずにぐいぐい引き付けられます。 食品ロス問題、一消費者としてはあまり実感を得ることがないのですが。そりゃあこういう職業の人だと身につまされるだろうなあ。確かに苦しいかもしれない。
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5月-12。3.0点。 心療内科医が主人公。女子高生が、電車から見える女性が、 ガッツポーズをした後、自殺したことがショックで拒食症に。 女性が自殺かどうかを調査する主人公。 人情派作家の本領。まあまあ面白い。 シリーズ化するのかな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
食品ロスを柱に、自殺か殺人かを紐解いていくお話なのですが、なかなか奥が深くて真相に辿りつけそうで、辿りつけないもどかしさを感じながらの読書でした。この人は良い人なのか、悪い人なのか・・・とつい考えてしまうのですが、結果として悪い人はあまり出て来なかったので読後感は悪くありませんでした。慶太朗が余りにも優しい性格のように思えたので、シリーズ続いていく中で危ない目に遭わなければ良いなぁ、とも思ったり。最後は夫婦仲も良い感じで、ほっこりしました。
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