たーたん(3) の商品レビュー
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待ちに待った新刊!(待ちに待った新刊の割にはようやく読んだという感じで……。) とにかく!親子の "愛" と男女の "愛" を多面的に描く手法が素晴らしすぎる。家庭と職場、それぞれに抱えるたーたんの葛藤を軸に、鈴、そして友人の上田さんが抱える思春期特有のモヤモヤ、妹尾さんと片岡さんの恋愛模様がこれでもかというほど、読んでいて密にリアルに迫ってきた。「鈴の父親の出所」というタイムリミットもとてもよい舞台装置として働いていて、ヒューマンドラマなはずなのになぜかサスペンスのような疾走感もあった。 ひとりひとりが抱える問題はあまりにも複雑で、絡み合った糸がどこかを切らないと解けないみたいに、誰かの幸せを祈ることが誰かの不幸せに繋がっていたりして、そういう難しさをずーっと読みながら考えていた。(「初恋の世界」を読んでるときも全く同じ気持ちになった。)個人的には、無口でクールに見えるけど人一倍気にしいで恋愛下手な妹尾さんがあまりにもザ・西炯子女子!という感じでどうしても応援したくなるんだけど、どうなんだろうなあ。サンダルの1件で鈴ちゃんも少しだけ?心を開いているようなので、このまま……とは行かないんだろうなあ。次巻は中学生ふたりの瑞々しい逃避行が見られそうなので期待大。鈴ちゃんの言葉は純粋すぎるが故に、こんな萎びたOLには研ぎ澄まされたナイフみたいに刺さります。
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鈴に本当の事を話すのか?な、3巻。たーたん、良い人だなあ。周りも良い人だし。誰もが幸せになれないものか。
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