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量子化学 の商品レビュー

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2021/05/04

 前期量子論の入門的内容から入って、最終的には分子の軌道や振動・回転のような量子論的な取り扱いを必要とするいわゆる分光スペクトルを解釈するための量子化学てきな内容を一通り扱ったテキストです。理論計算までは踏み込んでいません。  通常のA5サイズ300ページ弱のテキストで上記内容が...

 前期量子論の入門的内容から入って、最終的には分子の軌道や振動・回転のような量子論的な取り扱いを必要とするいわゆる分光スペクトルを解釈するための量子化学てきな内容を一通り扱ったテキストです。理論計算までは踏み込んでいません。  通常のA5サイズ300ページ弱のテキストで上記内容が述べられているので詰め込み過ぎた密度の高いテキストかと思いきや、トピックを絞って説明してあるためそれほど難易度は高くないです。大学1年でやるような総論的な化学の知識と、最低限の物理数学(多変数の微積分)がわかればなんとか読めると思います。また、かなり図やイラストが多く掲載されていて軌道の概念に馴染みやすくなるよう工夫されていると思います。  強いて欠点を挙げるとすれば、いくらなんでも難易度の上がり方が急勾配すぎる点と、量子論の導入が簡素すぎるという点があると思います。12章の電磁気学的な説明も急ピッチですし。まあでも量子化学をやるような人は最低限の物理学は身に着けていると思いますし、大問題というほどではないでしょう(たぶん)。  ※放送大学の授業のテキストとして使用しましたが、本感想は授業とは独立した書籍のみに対するものです。 https://ngskshsh.hatenablog.com/entry/2021/05/04/065539

Posted byブクログ