学びのきほん 考える教室 大人のための哲学入門 の商品レビュー
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哲学ということで理解に難しい分野ではあるのだが、ソクラテスを始め各哲学者の言葉を若松さんがわかりやすく解説してくれて、哲学入門書としてよいと思いました。 人は誰もが不完全です。ですから、自分が絶対に正しいと思うとき、その人は絶対的に誤っている。
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凡百の「哲学入門」とか「読んだ気になる」的な本よりも信頼感のある内容に感じた。 その根拠は4冊の哲学史上の名著の肝を単に抜き出すのではなく、原典に触れてみたくなるように働きかけ、読者に思考してみるように、"対話"してみるように促す文章の誠実さがあるため。 『方...
凡百の「哲学入門」とか「読んだ気になる」的な本よりも信頼感のある内容に感じた。 その根拠は4冊の哲学史上の名著の肝を単に抜き出すのではなく、原典に触れてみたくなるように働きかけ、読者に思考してみるように、"対話"してみるように促す文章の誠実さがあるため。 『方法序説』を、『共同幻想論』を、「読まねば」でなく「読んでみたい」となった。必読リストに加わった。
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読書は心の旅のようなもの。 正解はない。自分の哲学は自分で見つける、考える。でも、対話は大切。 死がいい例だが、わからないことを考え続けるのは人間の矜持。 国家は幻想。自分たちの社会の上に漂うもの。 読書メモにタイトルをつけるといい。 砂漠が美しいのは、それはどこかに井戸を隠して...
読書は心の旅のようなもの。 正解はない。自分の哲学は自分で見つける、考える。でも、対話は大切。 死がいい例だが、わからないことを考え続けるのは人間の矜持。 国家は幻想。自分たちの社会の上に漂うもの。 読書メモにタイトルをつけるといい。 砂漠が美しいのは、それはどこかに井戸を隠しているからだよ 星の王子さま
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NHK出版 学びのきほんシリーズ まず、文章が読みやすい! そして、内容もわかりやすい! 加えて何よりも、文章量も少なめ! しかしながら、内容は濃い! 章ごとに独立した内容で、どこから読んでも大丈夫ですが、多少、前章の引用もあるので、1章から順番に読むのがbetterかも。...
NHK出版 学びのきほんシリーズ まず、文章が読みやすい! そして、内容もわかりやすい! 加えて何よりも、文章量も少なめ! しかしながら、内容は濃い! 章ごとに独立した内容で、どこから読んでも大丈夫ですが、多少、前章の引用もあるので、1章から順番に読むのがbetterかも。(わたしは小説以外は順番に読むことの方が少ないので念のため) 巻末の「哲学を生きるためのブックガイド」も充実しています。未読本も多く載っていたので、追って読んでいきたくなりました。 Kindleで読んだのですが、紙の書籍でも112ページほどなので手軽に持ち運びにも良さそう。 タイトルに「大人のための」とありますが、中学生くらい~分からない熟語を少し調べて読める程度の難易度かと。朝読書などにも!(中高生の時に読みたかった) 哲学についての本ですが、構えずに読める、まさに「入門書」だと思います。
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いつも生き急いでいて、考えることすら短い時間でしようとする自分にとってはいい教訓となった。 本を読む時も速読をしてしまうが、一文一文向き合って読もうと思った。
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ソクラテス、デカルト、アレント、吉本隆明を採り上げる。 ソクラテスの弁明は読んだから、著者の言わんとすることは大方わかったし、染み込むものがあった。 ほかは、特に吉本は結局どういうことなのかいまいち理解できなかった。 これを入り口に、もっと哲学に触れていきたい。
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ソクラテス、ルネ・デカルト、ハンナ・アレント、吉本隆明の書が紹介されている。 対話や、自ら体験することでしか得られないものがあるというのは意外だった。 労働と仕事の区別、自己幻想や共同幻想などちゃんと理解できたかは怪しいが、一つ一つの説がとても人間的に思えた。これもまた私には意外だった。 ソクラテスも吉本隆明も、相手によって話し方や話題を変えたりはしないというのには驚いた。無意識にやってしまいがちだし「よいこと」くらいに思っていたが、哲学の観点から見ると勿体ないことをしているんだろうな。せっかく話す機会があるのに、上辺だけの会話をする。思えば上辺の会話しかしていない。私はできれば本と対話したいが、それだけでは足りないのだろう。 哲学書に解答を求めず、自分で考えていく。この本を読んでいると、考えることは悪いことじゃないと思えた。哲学への偏った思い込みがあったのだと分かった。 本の締めくくりに書かれている読書ノートのすすめを真似してみたい。向き合い、読み続けていつか血肉になるような本に私も出会いたい。
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哲学は、系統立てて勉強したいってのはずっとあって、その取っ掛かりにも打ってつけかもっていう本書。信の置ける著者もあって、なかなかに味わい深い内容でした。それにしても、やっぱり”自分で問いを立てる”って、難しいですな。
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ソクラテス、デカルト、アレント、吉本隆明を2時間で理解する本ではなく、それらを題材にして「考える」ということの面白さや、読書をすることの面白さ、またその手掛かりを提示してくれる本。 読書にはいろんな楽しみ方があるけど、本を読むという行為を少し分解して考えてみると、読書とはページに...
ソクラテス、デカルト、アレント、吉本隆明を2時間で理解する本ではなく、それらを題材にして「考える」ということの面白さや、読書をすることの面白さ、またその手掛かりを提示してくれる本。 読書にはいろんな楽しみ方があるけど、本を読むという行為を少し分解して考えてみると、読書とはページに書いてある文字の羅列から情報を読み取ることではなくて、ページに書いてある情報をもとに自分の中で考えをめぐらすこと、ともいえるのかもしれない。 だから極端な話、書いてある内容や情報をそのまま理解しなくてもよくて、読書という行為の主体はあくまでも読者でしかなくて、そういう意味では読書という行為はすごく自由な体験といえるのかもしれない。 ハンナ・アレントの段に「『生命の祝福』は、生きる意味の発見というよりも、いのちのちからをありありと感じることなのかもしれません」という一文があるけど、読書という体験は、まさに、生きる意味の『発見』というよりも、いのちのちからをありありと『感じる』ことのできる体験の一つなのかもしれないと思った。
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考えるって大事。自分はこう考えるということを常に意識していたい。「誰が語っているのかではなく、何が語られているのか」。こころ踊り。
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