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穂高小屋番レスキュー日記 の商品レビュー

4.3

22件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

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    4

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2024/02/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

山ではこんなに人が死ぬのか、と衝撃を受けた。この本の登場人物は実在なのに故人が多い。だからこそ生きてくれという著者の真摯な姿勢が胸を打つ。著者自身も海難事故で亡くなっているので、読後妙なやるせなさがあった。

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2023/10/01

久々に涙がこぼれた。 丁寧な文章で淡々と書かれているが、ブレることのない信念や山という非日常のなかでの人間の絆の強さを感じました。 著者のご冥福をお祈りします。

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2023/08/16

岳の漫画を読み始めてから、こんな人達がいるんだって知り、実際に山小屋で救助活動をしている人のことが気になり読んでみました。岳でも感じたけど、凄まじいし山では本当に人が呆気なく死ぬんだと思いました。 登山が趣味だけど、山で遭難しないよう、死なないよう準備を含めたリスク管理と、慣れ...

岳の漫画を読み始めてから、こんな人達がいるんだって知り、実際に山小屋で救助活動をしている人のことが気になり読んでみました。岳でも感じたけど、凄まじいし山では本当に人が呆気なく死ぬんだと思いました。 登山が趣味だけど、山で遭難しないよう、死なないよう準備を含めたリスク管理と、慣れてきても油断しないようにしようって肝に銘じました。どんな山でも登山をするかぎり危険は伴うけど、まずは遭難しないようにすることが、登山者として何よりも大事だと思いました。 特に雪山での大量遭難の現場が凄まじすぎて、心がぎゅっとなった。登山客の医師と看護師も救助に加わったらしいけど、自分がその壮絶な現場に居合わせたとして何も出来ないと思った。本当にすごい。ヒーローみたいな人達がこの世界にいることが知れて良かったです。 山での遭難の時に助けてくれる方々の仕組みについて知れるのも良かったです。山小屋の方をはじめ、ヘリや警察など多くの人達が関わっていることを改めて知りました。岳の三歩みたいに1人で助けに行くことはなく、チームワークを発揮して、チームで助けに行く。本当にヒーローに思えた。

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2023/04/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ブクログの「あなたにオススメ」で気になった『穂高小屋番レスキュー日記』(宮田八郎)。 山岳救助の話は映画『岳』(片山修 石塚真一)ぐらいしか知らないので、もっと知りたいと思って手に取りました。 映画では感動的シーンが見れてもその詳細を知る事は時間上難しいと思っていたし、この本を発見できてよかった。 読んで思った事は以下4点です。 ❶山岳レスキュー現場について 生の情報はいろんな意味でインパクト大。 登山を行う者として、救助活動に走って頑張ってくれている人達がいる事は知っておくべきだという気持ちに改めてなりました。 この本では著者の体験が時系列で話されるので、だんだん著者が思った事がわかってきて、珍体験には笑ったし、悲しい事を読んだ時は泣いた。 悲しい事が起きないように、今までの登山方法において変えるべき事、継続する事、注意すべき事の見直しが必要だと思えてきました。 そして、もっと山岳レスキューの関連書を読みたくなってきた。 1つイラッときたのは《タクシー代わりにヘリ要請するアホ》。 街におけるタクシー代わりの救急車的輩が山でもいるとは。 ❷穂高岳へ登るための情報収集 この本を読んでいて、大変な山である事は理解したけれど… 同時に登りたくなっている自分がいます。 その情報収集として非常にありがたい本でした。 地図を記載してくれているし、救助活動のルート詳細もあるので、わからなくなったら地図を見るという事を繰り返したら「だいたいこの位置かな」とわかってきた。 さらにリスクマネジメント面においても貴重な情報をゲッチュできた。 ❸読書の仕方 初めての分野の本だと「だいたいこんな感じだろうか…」とすごく曖昧な情報の塊が頭にある状態。 【思い込み】になってしまっている場合は違和感で気づくしかないし、わかるまで読み返すという外山滋比古さんのやり方をやったらだんだんわかってきた。 そして【読書によって生まれる新たな考え】や【新しく知る言葉】の獲得があったりとなかなか充実した一冊でした。 言葉に関しちゃ、《登山界における死語》や《「男」と「漢」の違い》さらには《走ると血の味がする理由》までいろいろです。 血の味の理由としては、自分の体が限界点超えて赤血球がぶっ壊れたせいらしい。大層に聞こえるけど大きな問題ではないとのこと。 ❹山だけでなく全てに共通【かもしれない運転】 職業柄事故映像毎日見て【かもしれない運転】を意識させられるのですが、 まさか本書で出てくると思ってなくてビックリ。 確かにいつどこで何が起きるかなど把握し切れる事なんてあり得ないんだから、 どんな時でも【リスクマネジメント】をしなくちゃ。 ーーーーーーーーーーーーーーーー いろいろ得る事ができてよかったと思えたけれど、 著者もお亡くなりになっていた事は悲しくなって読みながら「ウソやろ…」って自然と言ってました。 ご冥福をお祈りします。。。

Posted byブクログ

2023/07/08

彼をよく知ったのは亡くなられてからで、生前小屋を訪れた時にお話し聞いておけば良かったと後悔です。レベルの差はあれ、山をやる者の社会からの疎外感、そして「人はなぜ山に登るのか」の腑に落ちる考えが圧巻でした。それはあくまでレスキューの立場であり、アルピニストを客観的に見ていたからでも...

彼をよく知ったのは亡くなられてからで、生前小屋を訪れた時にお話し聞いておけば良かったと後悔です。レベルの差はあれ、山をやる者の社会からの疎外感、そして「人はなぜ山に登るのか」の腑に落ちる考えが圧巻でした。それはあくまでレスキューの立場であり、アルピニストを客観的に見ていたからでもありますが、長年の同じ現場で、自分の考えに磨きがかかったかもしれません。 7年前に穂高岳山荘の前で雪掻きをしている人達の写真を撮っていました。たぶんその一人が宮田さんだと思います。そんな微かなすれ違いであっても、いまこうやって本を読み終えると、自分の中にいつの間にか彼の居場所ができているのが不思議です。

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2022/08/29

漫画岳のモデルの人のレスキュー日記。本人はカヤックで海に出た際に行方不明になる。 山の体験記は実話ゆえに惹かれる。遭難の恐ろしさと救う側の奮闘が読める。みんな、登山はほんと安全にねっ!

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2022/03/23

日本で3番目に高い山、北アルプスの名峰、奥穂高岳(3190m)への足掛かりとなる穂高岳山荘の支配人だった宮田八郎さんのコラム。この山荘は岐阜県と長野県のほぼ境界にあり標高2996mにある。毎年多くの登山者を迎える山荘であると同時に、多くの遭難者の救出活動の前線になる山荘だ。宮田さ...

日本で3番目に高い山、北アルプスの名峰、奥穂高岳(3190m)への足掛かりとなる穂高岳山荘の支配人だった宮田八郎さんのコラム。この山荘は岐阜県と長野県のほぼ境界にあり標高2996mにある。毎年多くの登山者を迎える山荘であると同時に、多くの遭難者の救出活動の前線になる山荘だ。宮田さん自身、遭難者の救助に全力であたってきた。山を愛する気持ち、山で遭難してほしくない気持ちが、痛いほど伝わってくる。漫画「岳」に宮川三郎の名前で登場する宮田さんが、実はわりと近い存在であったことを知ったのは、残念ながら2018年4月に彼が海で亡くなってからであった。ぜひ生きていてほしかった、そして穂高岳山荘で話をしてみたかった。

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2022/01/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

無人島に行く船の途中、なんの娯楽もないから適当に船内書庫から引っ張ってきた本。 書いてあったのは、宮田さんの面白くも過酷な穂高小屋での暮らし。 読んでいくうちに宮田さんのキャラクターに魅入られて、自分ごとのように楽しみながら読み進めた。 だからこそ最後のメッセージは衝撃を受けたし、妙に納得もできてしまった。 この本を通して宮田さんの人生を知ることができて、良かった。ずっと覚えているだろう一冊。

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2021/07/11

高所恐怖症なのに山が好きです。ドキッとしたことも何度かありますが、あの達成感は何物にも変え難いと思います。だけどやっぱり怖い。"岳"よりもずっと怖さのリアリティがありました。そんなに生き急ぐことはなかったのに。残念です。

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2021/07/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

山に魅せられた人たちの本を読んでいて、ふと救助する人たちは何を思っているのかが気になり手に取ったと思う本 穂高連峰の美しさは知っていても、登るではなく見るのが好きなので各名称は知らず、1章の終盤はネットで名称を調べ、こんなところを人が歩くのかと驚愕しながら読んだ 今年も大型連休、というか山開きをしてから遭難しているニュースをよく見る 登山する人が増え、きっと山に対して畏怖を抱く濃度も範囲が増えたから救助を呼ぶ頻度も増えたのかなと思った 助けてもらっておいて荷物取ってこいって…そういう粗暴な人だから遭難するんじゃないのと思ってしまった私は短気 救助を呼ぶということはその人の命を危険に晒すということ たとえ救助隊員側に命をかける意識がなくても、山は誰にでも牙を向く 登山する前に一読し、再度装備やルートを検討するのがいいのではないかと思った 山は美しい、その分恐ろしい

Posted byブクログ