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STUDIO VOICE(vol.414) の商品レビュー

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2019/05/03
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 あらかじめ決められないスタイルへ。  アジアのファッションを、今のレンズで追う。なにせアジアに絡むことの多い昨今、ファッションから見てみると面白いことが浮かび上がる。  無名のデザイナーが突如パリコレをやってのける、アモイにスタジオを持つアーティストSANKUANZなど、軒並み欧米に留学し、デザインやアートを学び、そして母国に帰ってきた者ばかり。アイデンティティを崩壊させて、欧米ならでは厳しい、かつ孤独な戦いに挑むのではなく、大陸の心地よい環境に戻り、そこで経済発展という最大の武器を片手に、デザインを世に送り出している。だから、オマージュが気持ち悪いと感じる人が多いのだろう。  中国のファッションショーからポップアップまで、才能あるデザイナーを海外に輸出する拠点的な存在、それはLABELHOODと呼ばれるプラットフォームだ。ヒジャバーズと表現されたヒジャブを纏うムスリムファッションにも言及されている。インドネシアがその聖地となり得るという。自己表現と宗教という難しい境界線上をゆらゆらと揺れながら超えたり、超えなかったり。。。 外国人が大挙して押し寄せる、裏原宿のショップや代官山のハリラン。ごちゃっとしていてでも個性がある、そういうファッションがストリートをキーとして浮かび上がっていると感じる。一方で、その次は何か、という答えの一つを本誌が持ってきている。それは、ストリートを超えたローカルであると。混沌としたアジアのローカル、そこで蠢いているものをいかにキャッチして、世の中に浮かび上がらせるか、という視点がこれから出てくることを予見している。

Posted byブクログ