シェーラ姫の冒険 愛蔵版(下) の商品レビュー

村山早紀(著者),佐竹美保

2023/05/11

題名だけは知っていたけれど、ずっと読めずにいたお話。
実は王子様だった頼りになる仲間。
ずっと好きだった人と思いを通わせること。
捜していた肉親との再会。
誰もが悪者というわけではないこと。
夢がいっぱい詰まっています。

2022/01/04

面白かったーー。
上巻の話の長さでやや疲れ気味だったけど、上巻の終わりからボクっ娘が登場。しかも天才少女で可愛いなーと私のテンションアップ。
下巻に入ってからは6章7章はサウード無双の巻で、彼の辛い過去や悲しみが描かれ、突然の美形表記も混じり、イナズマイレブンばりに、かつての強大な敵が頼れる味方に変わる展開に胸が熱くなり、こちらの読むスピードも一気に上がった。
これは、サウードは当時の少女たちの初恋泥棒だったんじゃあ、と思ったし、大きい少女たちは、サウード　ファリードの薄い本を作ったんじゃないのか、と思いながら読んだら、9章で、ライラ　シェーラ要素が一気に上昇し、こっちも薄い本が作られたのでは、と思った。ライラ健気すぎる。
こんな感想で本当ーーーにすみません。。。

サウード以降、新たにより強い闇キャラが登場していくので、このままファリードがラスボスになるのかと思いきや、さらっと戻ってきた。このシーン、もうちょっと湿っぽい展開にしてもいいんだけど、ライラが全部持っていった。
魔神と魔物と天使、神の世界の棲み分けや強さの違いがなかなかピンと来なかった。

最後に、今までのゲストキャラたちが一堂に集結し、協力してくれる展開は懐かしくてホロリとさせられた。
（ハイルの妹、なんでいなかったんだろう）
悪を働いたサウードは、作中ではそれを清算しきっていないように見えたので、てっきり最後にはサウードが死ぬかと思っていた。彼のやったことの大きさに比してその後の処理が有耶無耶になっているけどいいのかな、でもまあホッとした。

フォア文庫10冊分だったので、一見さんの私が一気読みはけっこう大変だったけど、後半はストーリーが纏まってきて面白くなった。
今思うと、5章のラピュタみたいな場所での武闘大会の話が好きかも。
生き別れの親子とか、亡国の王子王女がいっぱいいた。

作者の後書きで、子供の頃の30分のテレビアニメシリーズの冒険物語が好きだったからそれを書いてみたいと思った、とあり、たしかにそんな雰囲気だなあと思った。

これにハマった少女たちが、数年後には十二国記や西の善き魔女にいった確率はかなり高いと思われる。

2021/03/17

最後がちょっと大急ぎでバタバタすぎたので、
もうちょっとゆっくりすすめてほしかった。
最後までライラには最強の魔神の立ち位置を
期待していたので、そこもとても悲しい。

目的のある旅は永遠には続かない、
わかってはいるけど、
前半の冒険劇が大好きすぎたのでさみしいなあ。
ずっとみんなで旅しててほしかったなあなんて。
それでも、
全員集合して最後の決戦に向かう場面は鳥肌もの。

はあ楽しかった。
新シェーラもたのしみ。
珍しくあんまり猫が出てこないと思ったら、
とんでもないところで登場して嬉しくなりました笑

2020/01/02

愛蔵版の意味を二つ目のあとがきで知る。
年齢層が既存の文庫本よりちょっと上の子たちにも手に取ってもらえるように、漢字を増やして読点を減らして、17年経って少しずつ言葉を変えて、上下巻に収録しましたっていう事だったらしい！
なるほど～、たしかに！私ははきっとこのハードカバーの形でなければ、きっと手を出さなかったと思うので、うまい具合に戦略にはまったパターン笑

深追いしないぞ～！という気持ちで読んだので、純粋に、たのしかったです！
もともと年齢層がそこまで髙くない層にむけたの児童書、ということで、シリアスが長く続かないのも、気軽に読める部分のひとつ。
でも、そうやってすらすらさらさら読んだのに、本当はそうやって読むんじゃなくて、もっといろんなことを考えて読んだほうが絶対面白いし、考えて読まなければいけない部分だよなーっていうところがいっぱいあって、深くて、あたたかくて、面白かったです！

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・だからといって、食べ物の命をないがしろにしているわけじゃない

2019/04/30

ああ、止まらず読み終わってしまった。
心に残るのは幸せな気持ち。
幸せにため息をつく。
子供たちの冒険の旅、魔法の杖を探したり、敵と戦ったり
が辛いだけの旅ではなかった。
それぞれに、様々なものを抱えて、否応なしにそれと
対峙せざるをえなくって。
シェーラだって辛かった。でも、彼女の存在が、どれだけの
人の支えになっただろう。
魔物を倒すという使命を、そんなに幼くして背負って、
なのに、くじけるどころか、みんなの心配ばかりして。
だからこそ、終盤のあの展開は涙がとまらなかった。
みんなが、持てる力を限界まで、どころか限界以上に
使い果たした、あの闘い。
だもんで、サウードのぼやきには、しっかり泣き笑い。
みんな、みんな、大好きだよーー！