萩尾望都スペースワンダー 11人いる!(復刻版) の商品レビュー
この漫画は昔から気になっていました。 タイトルと謎だけは何かで読んで知っていました。 未来SFです。 宇宙大学に入学した各惑星からきた受験生700人。 A22宇宙船に各10名ずつ70のチームが作られます。 十人一組のはずが十一人いる受験生。 一体どういう意味なのかあらすじを昔...
この漫画は昔から気になっていました。 タイトルと謎だけは何かで読んで知っていました。 未来SFです。 宇宙大学に入学した各惑星からきた受験生700人。 A22宇宙船に各10名ずつ70のチームが作られます。 十人一組のはずが十一人いる受験生。 一体どういう意味なのかあらすじを昔、何かで読んで不思議に思っていました。 テラ(地球)系のタダトス・レーンは直観力(テレパシー)を持っていますが、各自を調べても十一人目はいない、皆、普通の受験生でした。 そして、テレパスが十一人目なのではと逆にタダが疑われてしまいます。 そして、愛すべきキャラクターフロルもいます。 以下、ネタバレあります。これから読まれる方はお気をつけください。 フロルは両性具有の星からやってきたまだ性別のない若者でした。 そしてこの作品はタダとフロルのハッピーなラブストーリーでもありました。 最後に謎が解けますが、何かミステリー的なものをずっと想像していたらとても簡単な謎でした。 この物語はタダとフロムの恋愛がキュートでとてもよかったです。
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ジェンダーの物語か? 言わずと知れた萩尾望都氏の初期の名作。 描かれたのは1975年で、おそらく少女マンガで初の本格的SF物。「クローズド・サークル」としてミステリーの要素も併せ持っている。読んだことが無くても、題名くらいは知っている人も多いはず。 この本は復刻版なのだが、...
ジェンダーの物語か? 言わずと知れた萩尾望都氏の初期の名作。 描かれたのは1975年で、おそらく少女マンガで初の本格的SF物。「クローズド・サークル」としてミステリーの要素も併せ持っている。読んだことが無くても、題名くらいは知っている人も多いはず。 この本は復刻版なのだが、フロルが女性(雌雄両性である)と間違われて皆が驚く場面は、やはり修正されていた。「女が最終テストに?」が、「なんで うち男性(マン)チームだろ」というふうに修正されている。当時は、女は男より学力が劣ると一般的に考えられていたためだろうが、いまでは完全に女性蔑視ととられてしまうだろう。94年の文庫版から修正されているらしい。 また、フロルに好意をよせるタダが「女性になったら自分の星に来て結婚すればいい」と語りかける場面もあるが、フロルが男になって同性婚というのも有りかと。そもそもフロルは男になりたくて、宇宙大学に入ろうとしたのだから。 フロルと同様に雌雄両性で未分化のまま僧になったヌーの存在もあり、今読むとジェンダーについて考えさせられる。
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