転生!太宰治(2) の商品レビュー
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愛と憎しみの芥川賞、再び! プロデューサー太宰は女子高生アイドル乃々夏を作家に仕立て上げることに成功する。でも手が届きそうになったのは芥川賞ではなく○○賞!?そして芥川賞を愛して憎むもう一人の人物が太宰の前に現れる。 1巻は現代の風俗に驚きつつ馴染んでいく太宰がメインでしたが、2巻は芥川賞(を人に受賞させること)に没頭、邁進。でもツイッターに嵌ってしまったり、『カメラを止めるな!』に号泣したりもします。そしてまたモテる。 「女に命ぜられて、女のもとへ行く。」 これ以上に、おそろしいことが、世の中に、ありましょうか。(P224) 真面目にふざけていて面白い。特に文豪の交友関係って面白いですね。私に太宰の知識がなくてパーフェクトには楽しめていない気がします(;'∀') オープンエンディング。3巻はどうなるのかなー。
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出ました続編。 転生(タイムスリップ)した太宰という設定で遊ぶというより、賞レースの裏側や二作目に苦しむ作家の性を苦笑いとともに描いた作品。
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一巻の勢いはなくなった、と冒頭で思ったけど、そういうことではなかった。一巻は転生モノの常である以前の世界と今の世界のギャップでひたすら笑わせる短編の連作だったのに対して、本巻は芥川賞を受賞するという縦線で物語が動いていく長編だった。その辺、一巻の衝撃から抜けきっていないと戸惑うと...
一巻の勢いはなくなった、と冒頭で思ったけど、そういうことではなかった。一巻は転生モノの常である以前の世界と今の世界のギャップでひたすら笑わせる短編の連作だったのに対して、本巻は芥川賞を受賞するという縦線で物語が動いていく長編だった。その辺、一巻の衝撃から抜けきっていないと戸惑うと思う。 作家の2作目という影の主題は、本作が2作目であるということとつながってメタなネタになっている。その構造が特段なんのおもしろみも発揮していないのはご愛敬。 一巻の衝撃に比べると普通のおもしろい小説になってしまっている感もあり、次作に期待。
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女と心中する才能って凄い。 転生してもやっぱり心中。 芥川賞を取りたいばかりに女から女へと渡り歩く。 そしてやっぱり女にモテる。 こんなに好き放題生きてるのに。 太宰治の人間性が判った気になってしまう傑作SF。続きが凄く気になる。 ドラマ化希望!
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あの印象深かった2018年を一気に駆け抜けた太宰、性懲りもなく息を吸うように激怒しては誰彼かまわず他人を腐して、くさくさしてる。 どうしようもない人格に妖しい魔性をきらめかせて人の間を彷徨う太宰。 意気地なしの処世術が捨てられねえ。 今回は割と小説家のお仕事とジレンマについて書...
あの印象深かった2018年を一気に駆け抜けた太宰、性懲りもなく息を吸うように激怒しては誰彼かまわず他人を腐して、くさくさしてる。 どうしようもない人格に妖しい魔性をきらめかせて人の間を彷徨う太宰。 意気地なしの処世術が捨てられねえ。 今回は割と小説家のお仕事とジレンマについて書かれてた。ロード オブ ザ 芥川賞。 現代までに失われた文豪の矜持を持ち合わせ、世間擦れもしていないおそらく唯一の小説家が、溺れる彼女を救ったりする! そして自らも2周目の人生の中で何を思うか。 狂ったエンタメを、倒せ! 流行を、倒せ! 大人たちを、倒せ!
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