チギータ! の商品レビュー
なんでも多数決で決められてしまうことにモヤモヤした経験。あるある。 特に小学校のとき、中学校のとき。決めてしまうのは、大きな声をもった力ある人たち。それってなんだかおかしくない?小さな声もきいてよ。うんうん、わかる。 ただきいてよ!と主張するだけではなくて、どうしたらきいてもらえ...
なんでも多数決で決められてしまうことにモヤモヤした経験。あるある。 特に小学校のとき、中学校のとき。決めてしまうのは、大きな声をもった力ある人たち。それってなんだかおかしくない?小さな声もきいてよ。うんうん、わかる。 ただきいてよ!と主張するだけではなくて、どうしたらきいてもらえるのか戦略的に考えて行動していく主人公たちがまぶしい。
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レクリエーションはいつも上忍が推すサッカーや、バスケになる。下忍には声が挙げづらいが卓球もやってみたい…レク決めをめぐる熱い闘いが始まる 多数決って本当に正しいのかな? 小さな声も集まれば大きな声になる
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展開が早くワクワクドキドキしながら読み進めた。とても面白かった。 主人公は千木田くん。卓球好きでちょっと気弱な男の子。クラスのカーストでは「下忍」。千木田くんこと「ぼく」は最近納得してないことがあった。それはクラスのレクリエーション決め。いつも多数決で「上忍」のやつらがやりたい、サッカーとバスケットになる。たまには卓球をやりたい。少数派の意見はいつも消されてしまう現状を変えるべく立ち上がった。 仲間はマッスーと松林さん。そこにバドミントンをやりたい山西さんと、学級委員の鳥村が加わる。ぼくとマッスー、松林さんが中心となって作戦を考えて学級会当日、何とか卓球&バドミントンで10票取りレクレーションでやれることになった。 レクレーション当日も上忍の逆襲ほ続く。決勝は上忍最ボスの榎元と原口。こちらはぼくと松林ペア。上忍達は初心者と思えない上手さで攻撃してくる。僕たちは中盤まで回転技を出さず、ギリギリから反撃。僕の必殺技チキータでデュースまで持ち込む。しかし最後はラケットのラバーが剥がれて惜敗。 しかし榎元は「こんなんじゃ終われない。今度は圧勝してやるからな!」と、卓球を認めたのだ。 最後は榎元がサッカーとバスケットにこだわった家庭の事情。読後感が良くいい話だった。
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一見すると正しいルールについて疑問を持つことって大事だと改めて感じることができた。 民主主義は多数派が正義になる。その多数派は本当に正しいのか? これは難題だと思う… こういう課題のある社会だからこそ学んで考えていく姿勢が必要なのかもしれない。 正義にもとる という小学...
一見すると正しいルールについて疑問を持つことって大事だと改めて感じることができた。 民主主義は多数派が正義になる。その多数派は本当に正しいのか? これは難題だと思う… こういう課題のある社会だからこそ学んで考えていく姿勢が必要なのかもしれない。 正義にもとる という小学生の口から出るには難しい言葉はとても印象的だった。 登場人物が個性的で面白い。子どもも大人も楽しめる作品だと思った。
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蒔田さんのデビュー作。まだ文章のテンポの作り方に若干のぎこちなさを感じるが、エピソードの展開のもりあげ方は素晴らしかった。 政治部の記者さんらしい、「少数意見の尊重」という真っ向からの政治的・道徳的なテーマをかかげた上で、子どものリアリティの中にしっかりと落とし込んでいるのが良かった。ぜひ日本中の子どもたちに読んでもらいたい。
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