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五行歌集 だらしのないぬくもり の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2019/05/24

大島健志さん、初めての歌集。 弱い自分をありのままにさらけ出していて、そこからのもがき。君へのやさしさや自己肯定への歩みを率直につづっている。 好きな歌一首。 自分の くだらなさには 随分と救われてきた お利口になんて なってたまるか 正義感もふりかざすと刃になる。ちょっと...

大島健志さん、初めての歌集。 弱い自分をありのままにさらけ出していて、そこからのもがき。君へのやさしさや自己肯定への歩みを率直につづっている。 好きな歌一首。 自分の くだらなさには 随分と救われてきた お利口になんて なってたまるか 正義感もふりかざすと刃になる。ちょっとぬけた「くだらなさ」が自分も救うし、他の人も救うことを経験で知ってる。 私も思う。「お利口になんてなってたまるか!」 一首一首に思いがきちんと言葉に乗ってるから、叫び声が聞こえるから、この歌集はいいなって思う。 ★4は、もっと先への期待をこめて。 いま★5じゃなくていいよね。ふふふ(いぢわる) 装丁にはちょっとだけ感想ブログ↓ http://shiduku.s2.xrea.com/2019/05/24/book-daranuku/

Posted byブクログ

2019/03/17

踏み切る 勇気も 無いくせに 着地の言い訳 考えている 涙目で 睨み付けた 未来から ずっと ダメ出しを されている  これらを言葉にして、頷けるものにしているのは、言葉では確実、誠実を守り、かっこうの悪い言葉を使いながら、何かを結実させている。まっとうなことは何もしていない...

踏み切る 勇気も 無いくせに 着地の言い訳 考えている 涙目で 睨み付けた 未来から ずっと ダメ出しを されている  これらを言葉にして、頷けるものにしているのは、言葉では確実、誠実を守り、かっこうの悪い言葉を使いながら、何かを結実させている。まっとうなことは何もしていないと言いながら、「実」を持っている。  だから、私は私のひた隠しにしてきた弱さにも共感し、この作者も言っているように、自分の弱さに傷つく弱さにどこかほっとしているのである。  ということは、人みなの持つ弱さや自己愛を言葉で確実に表現していると言うことができる。自己愛は生きとし生ける者の第一単元であるから、これを確実に表せれば、生き物みなは拍手するはずである。(五行歌の会主宰 草壁焔太跋文より) 自分の弱さから目をそらさずに表現した歌たちは、同じように弱さを抱える読み手の心を揺さぶる。 歌の中の主人公が、涙目でもふんばって立ち上がる姿に、励まされる。肯定される。 悩み多きあなたに、読んでほしい。 市井社紹介頁はこちら↓ http://5gyohka.com/shiseisha/2019darashino.html

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