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炎のタペストリー の商品レビュー

3.7

9件のお客様レビュー

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2020/11/19

今までの中で、1,2を争うおもしろさだった。 もっとこの世界に浸っていたいし、もしシリーズになるのなら読みたい。シリーズが無理でも、別のお話があったら読みたい。 ダンのことも、もっと知りたいし。 すべてがネタバレになりそうで、上手く感想は書けないんだけれど…とにかく、おすすめで...

今までの中で、1,2を争うおもしろさだった。 もっとこの世界に浸っていたいし、もしシリーズになるのなら読みたい。シリーズが無理でも、別のお話があったら読みたい。 ダンのことも、もっと知りたいし。 すべてがネタバレになりそうで、上手く感想は書けないんだけれど…とにかく、おすすめです。

Posted byブクログ

2019/09/23

魔法を奪われ、ほとんど「普通の女の子」として生きる少女エヤアルが主人公、というところでまず今まで読んだオーリエラントのシリーズなどとはだいぶ趣きが異なり、おもしろい。 魔法が息づく世界で、魔法を持たない非力な少女が何を果たしうるのか。常人離れした記憶力も、彼女の武器というより運命...

魔法を奪われ、ほとんど「普通の女の子」として生きる少女エヤアルが主人公、というところでまず今まで読んだオーリエラントのシリーズなどとはだいぶ趣きが異なり、おもしろい。 魔法が息づく世界で、魔法を持たない非力な少女が何を果たしうるのか。常人離れした記憶力も、彼女の武器というより運命を望まぬ方に転がす車輪のよう。なにも思い通りにならない成り行きに、読んでいる方もワクワクドキドキというよりは、あ、おっとっと、と手を引っ張られていくような感触。 ひとの暗い部分を暴くようなところは少なく、少女エヤアルの心が、想いが、なにを受け入れ、なにに気付き、どのように変わっていくのかをつまびらかにする。心の中に「毛糸玉」が現れてから物語は加速し、「タペストリー」の仕上がりが近づいているイメージも喚起する。そして、エヤアルが自分自身と対峙し、選択の時が来るラスト・・・。 魔法及びまわりの大人たちのあれやこれやと世界の行く末は付随する物語であり、芯は少女の成長譚だなと思う。

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2019/05/10

優れたファンタジーには、優れた世界感が、必要だ。 あいわからず、その素晴らしいこと。 戦さからラストシーンまでを駆け抜けるように読んだ。 そして、物語の最後の美しさ。 読まれるべき物語である。

Posted byブクログ

2019/04/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

幼少の時に魔法を暴走させ、炎の鳥に魔力を奪われたエヤアル。成長した彼女は徴兵されるが、そこであらゆるものを記憶する力が目覚め、その力が彼女を過酷な運命へと導く… まさか最西端の出身のエヤアルがあんな遠くの地まで行くことになるとは思ってなかった!読了後に壮大だったなぁ…って思った。途中どうなるのかと思ったけど結末も良かった(^^)

Posted byブクログ

2019/04/25

世界を救うのは一人の少女。自分の行為に悔いを持ち続ける一人の少女。魔法を失ったことを悲しんでいない一人の少女。彼女の素直で真摯な心持が、予言に無い状態を導き出す。今できる最善を選ぶことは難しい。それでも選び続けていくのだ、この世界が幸せに続くように願いを込めて。

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2019/04/15

今まで読んだ著者の本の中で、最も1人の個人の成長の物語として読めた あまりに壮大な物語になると個人がある感情の記号みたいに感じられるが、この本はずっと主人公と寄り添って旅している気分になれた それだけにクライマックスは物語の重なりがそのまま織りあがっていく様で壮観だった

Posted byブクログ

2019/03/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これまでに読了した乾石智子氏のファンタジーは これで13冊。 氏の多くの作品に共通する ある要素がある。 それは主人公の多くが 物語の終焉近く その成長のはてに 誰か他のものの目で 世界を俯瞰する場面である。 他者の目であらゆるものをその視界に収め 自らの行いの結果と自らの今後の行くべき道を悟る。 エヤアルもそうだった。 しかし これまでに読んだ全作品と比較しても エヤアルの行いと未来への選択は崇高で大きい。 この世に存在しこれからも書き継がれてゆくはずの すべてのファンタジーが希求するものが この物語には描かれている。そう感じた。 エヤアルが炎の鳥…火炎神に望んだものの崇高さこそ この世界をまっとうなものにする唯一の価値ではないか。 望んだものは「戦いのない平和な世界」ではない。 それを得るための努力を すべての人々がすることだ。 神の力ではなく 人間の心と力で永遠の平和を実現する。 これ以上に崇高な想いなど あろうはずがない。 エヤアルが炎の鳥に捧げたタペストリーには エヤアルその人が見聞した すべてのものが織り込まれ この物語そのものも タペストリーのような厚みと 大きさとぬくもりで私を包み込んでくれた。 私がこれまでに 最も啓示を強く受けたファンタジー。 だからこそ綺麗事ばかりではない痛みとそれに伴う覚悟も強いメッセージとして受け取った。 人間一人ひとりの心は愚かで脆い。 生命の尊さや平和の素晴らしさを口先では唱えても そんな思いは 一瞬で消し飛んでしまう。 では炎の鳥はなぜ その想いを強く人々の心に 深く根づかせることができたのか。 おそらく あの最後の戦いを通じて 世界中の人々が 己の過ちから学ぶことができたからではないか。 生き物の生命が失われることの悲しみ。大切なものが 跡形もなく壊れてゆくことの無情。 取り返しのつかない過ちを 同時に共有したからこそ 人々の心に宿ったのだと思う。 一時の己の愚かな欲望で 森と山を焼き払い そこに 確かに生きたものの多くの生命を奪ってしまった 幼き日のエヤアルと同じ「不忘の決意」が。 人は過ちからしか学べない。 このことを これまでに感じたことのない強さで 私は心に刻み込んで 裏表紙を閉じた。 この作品は私の中で 不朽の名作になった。

Posted byブクログ

2019/03/20

主人公に嫌気がさし、途中で断念。 勘違いしてない?という思いが拭えず、話に集中出来なかったなぁ。 絶対に好みの本だと思ったのに残念

Posted byブクログ

2019/03/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

乾石智子らしい濃密な長編ファンタジー。 ファンタジー小説としても王道の成長譚だった。 いつも思うのだが、乾石智子の長編は作中でかなりの時間が経過するのに、本としてはさほど分厚くないのが凄い。

Posted byブクログ