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神人! 墓石書き換え人 の商品レビュー

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2021/05/14
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主人公、大学生の上杉は女性と話すのが苦手で、特に親しい友人がいるわけでもなく、講義の後は大学の図書館で本を読む毎日。 実家はお寺で、父親が住職をしており、家族の仲はとても良い。 そんな上杉の平凡な毎日が変わってしまったのは、盲腸の手術時の麻酔ミスで二年間の植物状態から目を覚まし、ようやく以前の暮らしに戻りつつある頃。 夜、何かに誘われるように実家の敷地内を散歩していた時、つまずきそうになった墓石に触れた瞬間、上杉は過去にタイムスリップしてしまいます。 自分に不思議な能力が備わったことを知った上杉は、若くして亡くなった人が眠る墓石を見つけ、何とかして助けたいと思うようになります。 そして過去に戻り、その人が命を落とすことになった原因を取り除き、墓石の書き換えに成功するのですが…。 上杉が、過去に戻り夭逝した二人を救ったことで、自分が生きている時代に影響がでていることを知り悩むところは、もう少し掘り下げてあればなぁと思いました。 タイムスリップものによくある“歴史を変えてはいけない”という暗黙のルール。 それを破ってしまうほどの強い動機があれば納得出来るのに、と。 悩める上杉が、今、生きている人達への影響を懸念して、自分が救った二人を再び殺すしかないと思いはじめた矢先、なんと彼は一目惚れをしてしまいます。 その相手は若くして非業の死を遂げた昭和の大女優。 でも彼女を救うことで起こる影響は、上杉が救った二人による影響の比ではないのは明白です。 果たして上杉はどんな選択をするのか。 ほぼ予想通りの展開でしたが、これはこれで良かったと思います。

Posted byブクログ