世界で一番かわいそうな私たち(第二幕) の商品レビュー
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まずは、鳴神幹久がなぜ「ひーくん」と呼ばれていたのか。 そういう背景か。安易に細谷雅子のことは責めれないけど、やはりやり方は間違っている。佐伯先生も子供らも自分たちの出来うる範囲で行動を起こすが事態は悪化。最後の最後には杏先生が全てを見通して細谷を説き、本来の生き方を促す。 あんなに詰め寄られたらさすがにね。ちょっと同情。 そして、瀬戸内バスジャック事件の犯人として言い当てられてしまった佐伯道成こと倉永道成の半生が語られる。 第一幕の時点では三億円事件はただの比較対象としてしか存在しないんだろうな~、と思っていたらちゃんと意味があったのはビックリ。 両事件共に、客観的に見たら直接的な被害者はいない。死者もいない。けれど傷ついた人はいる。事件後につくられてもいる。 近しい人を救うはずが、遠くの誰かを傷つけている。 独りよがりの正義感か。自己満足かただそばにいれば良かったのか。正解は解らない。 第三幕へ。 ところで舞原吐季の名前は見覚えがあるような……、レッドスワンサーガのどっかで出てたかな?
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バスジャックの背景、よくできていると思った。 その痛々しい正義感。 13歳の計画にしてはうまく行きすぎなところはある気もするけど、説得力はあった 2022.10.8 152
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シリーズ2作目。 フリースクールに通う生徒のひとりに降りかかる誹謗中傷。 それに立ち向かう出来事と。 バスハイジャック事件の動機と真相についての回でした。 どちらも理不尽な不幸から救いを求める。 そんな行動が背景にあるかたちで。 しかしどちらも救えない。 そんなやるせなさも感じま...
シリーズ2作目。 フリースクールに通う生徒のひとりに降りかかる誹謗中傷。 それに立ち向かう出来事と。 バスハイジャック事件の動機と真相についての回でした。 どちらも理不尽な不幸から救いを求める。 そんな行動が背景にあるかたちで。 しかしどちらも救えない。 そんなやるせなさも感じました。 終盤において舞原夫婦についても。 3作目もチェックしたいと思います。
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ホワイのところの粗も目立ったりはするけど、この辺は感情とかを書きたい作家やからありか。毎回いつもちょいちょい事象は荒いんだよなー。でもまう、文章はやっぱ不思議と合うなー。次は夫婦の話しか。杏は昔別の人と婚約してたなこれ
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フリースクール〈静鈴荘〉で教師として働きはじめた佐伯道成は、一人の生徒を追い詰める深刻なトラブル――謂れのない罪の告発と嫌がらせに直面する。大人の悪意から子どもを守ろうと必死に奔走する佐伯だったが、先輩教師の舞原杏が選択した救済のカタチはあまりにも意外なものだった。一方、心を閉ざ...
フリースクール〈静鈴荘〉で教師として働きはじめた佐伯道成は、一人の生徒を追い詰める深刻なトラブル――謂れのない罪の告発と嫌がらせに直面する。大人の悪意から子どもを守ろうと必死に奔走する佐伯だったが、先輩教師の舞原杏が選択した救済のカタチはあまりにも意外なものだった。一方、心を閉ざしていた〈静鈴荘〉の住人・三好詠葉にも変化が訪れ、残酷すぎる恋物語が動き出す!
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2巻。話の内容は波乱万丈なはずなのに、なんだか淡々と進んでいくのは、先生の話し方によるのかもしれない。でもその、淡々とした感じが不穏でもある。 2020/7/8
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面白い面白い面白い。 静鈴荘に住む一人の少年のお話と、怪しい教師の昔話。 被害者たちの悲しい哀しいお話。 現実的に非常にデリケートで難しい問題を小説で取り上げるにはとても覚悟のいることだと思う。 現実にこのことで苦しんでいる人は存在しているのだ...
面白い面白い面白い。 静鈴荘に住む一人の少年のお話と、怪しい教師の昔話。 被害者たちの悲しい哀しいお話。 現実的に非常にデリケートで難しい問題を小説で取り上げるにはとても覚悟のいることだと思う。 現実にこのことで苦しんでいる人は存在しているのだから。 著者の覚悟が窺えるシリーズですね。
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「世紀末の飛べない鳥たち」 突然告げられた真実と告発文。 いくら家族を失った被害者だとして責める相手が檻の中にしかいないとしても、その家族にまでしつこく糾弾するのは間違いだと思うが彼女の壊れた心をと考えると一概に言いきれないな。 「瑠伽と詩季と杏」 三人三様に自由に生きる。 簡...
「世紀末の飛べない鳥たち」 突然告げられた真実と告発文。 いくら家族を失った被害者だとして責める相手が檻の中にしかいないとしても、その家族にまでしつこく糾弾するのは間違いだと思うが彼女の壊れた心をと考えると一概に言いきれないな。 「瑠伽と詩季と杏」 三人三様に自由に生きる。 簡単に切れそうなぐらい脆く細い糸でしかこの三人は繋がっていないように見えてしまうが、自由に生きる一人を除き二人の心はどうなっているのだろう。 「生きているだけで痛いから」 自分が壊れないために攻撃したのは。 事件そのものから目を逸らし今を見ず過去の事ばかり糾弾する事でしか彼女は自分を守れなかったのだろうが、誰か親族の一人でも彼女をカウンセリング等に連れていこうと思わなかったのだろうか。 「瑠伽と佐伯」 彼が知る彼女の秘密とは。 来る者が皆壊れているという表現は少しどうかと思うが、確かに普通の状態ではなく何処かに傷をおったからこそあの場にいるのだろうが一番傷が深いのは彼女だというのはどういう意味なのだろうか。 「きっと覚めない夢を見ている」 真実の告白が全てではない。 彼には彼なりの正義があっての行動だったのかもしれないが、まだ幼い彼には自分が起こした事件により傷を負う人が現れることにまで頭が回らなかったのだろうな。
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うーん。やはりきみとけほど夢中になれないかも。 そしてちょっと先が読めてしまう自分がかなしい。 予想が外れていますように。
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