柳橋物語・むかしも今も の商品レビュー
二つの庶民の物語 幼い頃に抱いた恋を支えた生きる おせん 彼女を好きな幸太は大火事の中 おせんと体が不自由な祖父を助け 洪水に飲み込まれる その時赤児を拾い 赤貧の中育てる やがて最初の恋の相手に会うが 誤解のまま離れる 苦しい生活の中やがて気づく 本当の身の丈にあった暮らしに ...
二つの庶民の物語 幼い頃に抱いた恋を支えた生きる おせん 彼女を好きな幸太は大火事の中 おせんと体が不自由な祖父を助け 洪水に飲み込まれる その時赤児を拾い 赤貧の中育てる やがて最初の恋の相手に会うが 誤解のまま離れる 苦しい生活の中やがて気づく 本当の身の丈にあった暮らしに もう一つは何不自由無く育った娘に 愚直な奉公人の直吉 夫に裏切られたお嬢さんを助け 懸命に生活を支える 本当に山本作品は庶民の生活 心情 心意気を描いて凄い 痒いところに手が届くような表現
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下町の人情、人と人の間の義理が良い面も悪い面も書かれてた。現代だとご近所とか親戚の過剰な干渉は嫌がられがちだけどこれで色々成り立ってた時代もたしかにあったんだろうな〜 読んでて嫌な気分はしなかった どちらの話も辛いことは多かったけど読後感は最高。おせんちゃん…いい女…
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読み出したら慣れない言葉や言い回しも気にならないくらいに江戸の世界に入り込んでしまう。 むかしも今も 支え合いながら大切な人の幸せを思って生きる強さと愛の深さ…器用に立ち回れるかじゃない相手を思いやる気持ちや義理人情の強さを感じる。
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泣けた。現代人が忘れてしまったものがある。これは、世の東西を選べばないであろう心の在り方だ。自分では到底できない生き方、生き様である。山本周五郎をもっと読まなくては!!
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人物造形、提示される生き方には色んな意見があるだろうなとは思いつつ、この2作を読んで一番感じたのは、戦前と江戸時代の時間の連続性。 自然災害、火事、死生観などの描写が明らかに現在の作家とは異なっていて、おそらくこの感覚を戦前生まれの方々は肌で理解できるんでしょう。 最近、日本も大...
人物造形、提示される生き方には色んな意見があるだろうなとは思いつつ、この2作を読んで一番感じたのは、戦前と江戸時代の時間の連続性。 自然災害、火事、死生観などの描写が明らかに現在の作家とは異なっていて、おそらくこの感覚を戦前生まれの方々は肌で理解できるんでしょう。 最近、日本も大きな自然災害が何処でも起きるようになってますが、それでも何か違う感じがする。この本の一番の印象です。
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女性と2人の男の物語が2話。おせんと庄吉、幸太。まきと直吉、清次。口先だけで見てくれの男と心底惚れて命までも投げ出す男、純な女性、高貴な女性はいつ気がつくのか! 山本周五郎「柳橋物語 むかしも今も」、1964.4発行。まさに、昔も今も変わらない本物の男と女の物語。気付くまでには...
女性と2人の男の物語が2話。おせんと庄吉、幸太。まきと直吉、清次。口先だけで見てくれの男と心底惚れて命までも投げ出す男、純な女性、高貴な女性はいつ気がつくのか! 山本周五郎「柳橋物語 むかしも今も」、1964.4発行。まさに、昔も今も変わらない本物の男と女の物語。気付くまでには多くの試練が降りかかります。
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再読。2020/5/20読了。 柳橋物語:世界の三大大火とも言われている明暦の大火(1657.3)を背景にした主人公のおせんを中心に 苛酷な運命と愛の悲劇に耐えて、人間の真実を貫き愛をまっとうした江戸庶民の恋と人情を描いた秀作の時代小説。 むかしも今も:山本周五郎の精神性が直吉を...
再読。2020/5/20読了。 柳橋物語:世界の三大大火とも言われている明暦の大火(1657.3)を背景にした主人公のおせんを中心に 苛酷な運命と愛の悲劇に耐えて、人間の真実を貫き愛をまっとうした江戸庶民の恋と人情を描いた秀作の時代小説。 むかしも今も:山本周五郎の精神性が直吉を通して良く窺われた。
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貧しく辛い市民生活において、時間をかけて本当の愛を見つけていく2作品。いずれも著者の市民への温かい眼差しが感じられる良作。
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