レコード越しの戦後史 の商品レビュー
日本の戦後を彩るさまざま事象を7インチでレコード化された楽曲たちをもとに振り返るという企画そのものが面白い。必ずしも時系列では並んでいないため、自分のような昭和時代を生きていない世代が読んだときにうまく頭が整理できなくなってしまいそうだが、それは別で昭和史をさらえばいいだけのこと...
日本の戦後を彩るさまざま事象を7インチでレコード化された楽曲たちをもとに振り返るという企画そのものが面白い。必ずしも時系列では並んでいないため、自分のような昭和時代を生きていない世代が読んだときにうまく頭が整理できなくなってしまいそうだが、それは別で昭和史をさらえばいいだけのこと。その裏返しとして、章ごとに設けられたテーマのおかげでかなり読みやすさはあった。 そのときどきの流行に飛びついて日本人がレコード(ノベルティソング)を作るとき、だいたいが音頭かディスコになるという筆者のコレクター人生から見出された考えがとても興味深かった。平成以降、J-POP/CD以降にはどれだけの音頭が作られたのだろうか。自分はほとんど知らないが、もしその数が実際にほとんどなくなってしまっているのだとしたら、そのこと自体も研究に値するテーマのように思った。
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