ルブナとこいし の商品レビュー
「ルブナの いちばんの ともだちは、まあるい すべすべの こいしでした。」 旅の途中で小石を拾った彼女は、父親とともに難民キャンプに辿り着く。落ちていたフェルトペンで小石に笑顔を書き、自分の話を聞いてもらう。しばらくして男の子アミールがキャンプにやってきた。ルブナは彼と親しくなり...
「ルブナの いちばんの ともだちは、まあるい すべすべの こいしでした。」 旅の途中で小石を拾った彼女は、父親とともに難民キャンプに辿り着く。落ちていたフェルトペンで小石に笑顔を書き、自分の話を聞いてもらう。しばらくして男の子アミールがキャンプにやってきた。ルブナは彼と親しくなり、小石を紹介する。二人は仲良く遊んでいたが、ある日彼女は、父とともにキャンプを出られることになった。喜んだルブナだったが、アミールに気づき……。 難民キャンプの女の子と男の子が、拾った小石を通じて心通わせる様を、迫力ある絵で描いた絵本。 *******ここからはネタバレ******* ただ拾った小石にペンで笑顔を書いただけの「こいしちゃん」が、子どもたちの友だちになり、話の聞き手になり、宝ものとなっていく。 豊かな想像力が、心も豊かにしてくれる。 見守る父親も、彼女の気持ちを大切にしてくれる。 ああ、この本が訴えかけることがなんなのか、実は私、ちゃんと受け取れている自信がないんですが、子どもたちは、どんな中でも、たくましく生きる力を持っているもんなんだなあと思わせられました(だからといって放っといていいっていう訳じゃないですよ)。 アミールの登場と、彼が小石を受け取ったシーンは、対比させているんでしょうか? 両方とも彼の影は樹なのですが、前者はモノクロ、後者は緑の葉に赤い花(実?)で描かれています。 これを見ると、ファンタジーなら、実は彼は神様か妖精で、お礼に優しいルブナを助けてあげるってことになりそうですよね(←勝手な想像)。 もうこの本は、お子さまから大人まで。 いろいろな受け取り方ができそうです。
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難民キャンプで。小石だけが友達の孤独な少女と少年の心の触れ合いと別れ。少し抽象的なところがあるけれど、大丈夫、小さい子でも伝わります。
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