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ANA857便を奪還せよ の商品レビュー

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2024/01/05

犯人と警察側の緊迫した攻防の全貌

地下鉄サリン事件からわずか3か月後の1995年6月21日、羽田発函館行ANA857便が、オウム真理教の信者と見られた犯人にハイジャックされた”函館空港全日空機ハイジャック事件”の、解決までの15時間にわたる犯人と警察側の緊迫した攻防の全貌を明らかにしたノンフィクション作品である。...

地下鉄サリン事件からわずか3か月後の1995年6月21日、羽田発函館行ANA857便が、オウム真理教の信者と見られた犯人にハイジャックされた”函館空港全日空機ハイジャック事件”の、解決までの15時間にわたる犯人と警察側の緊迫した攻防の全貌を明らかにしたノンフィクション作品である。「日本の警察史上初となるハイジャック機への突入作戦」を決行して事件解決に当たった警察当局はじめ関係者の多大な尽力には敬意と賛辞を惜しまないが、地元警察としての面子や手柄に拘るような場面では警察組織のセクショナリズムが感じ取れるし、謙遜なのか皮肉なのかわからないが、当時捜査幹部が「事件があまりに完璧な終わり方をしたために、教訓とはならなかった」と発言したことが事実であるとすれば、あまりに結果論に過ぎ、安直と言わざるを得ないのではなかろうか。著者が最後に指摘しているように、この事件は様々な教訓を残し、その後の危機管理や防犯対策に生かされていることは事実であり、またそうであらねばならないと思う。

fugyogyo

2019/06/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

2019年6月10日読了。 1995年6月に起きた、羽田発函館行きのANA便ハイジャックのドキュメント。 筆者は当時、サハリンに駐在しておりこの一大事に現場で取材をすることができなかったことが、執筆するモチベーションになったと推察。 このハイジャックで、警視庁の対テロ特殊部隊「通称:SAT」の存在が明らかになった。 明け方の映像で各社が一様にコックピットの映像を横並びで映していた背景がわかる。これによって、各社のカメラの性能もわかっちゃったという副産物つき。 ノンフィクションで、事件の関係者は仮名だが、この機長はこの事件の後、どうなったんだろうね。

Posted byブクログ