ぼくにだけ見えるジェシカ の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
フランシスはファッションに興味がありデザインや裁縫が得意だ。しかしそのことで同級生にかわかわれ、孤立している。 ある日“幽霊”の女の子ジェシカに出会ってから、フランシスの毎日が変わっていく。 ジェシカはフランシスと趣味が合いモデルにもなってくれるし助言もくれる。 なぜ、自分にだけジェシカが見えるのだろう?と考えていると、ジェシカの姿が見える二人が見つかる。 3人とジェシカにはある共通点があった。 〇フランシス、アンディ、ローランドが友人が出来ることで日々の楽しさと友人といっしょにいる喜びを見出していく。きっかけはジェシカだけど。 〇エピローグが丁寧に書かれていて、必要な人に読んで欲しいと願っている 〇読み終わって表紙を見ると切ない。最初、ジェシカのワンピースの柄が違うんじゃ?と思っていたんだけど、なんとなく別の場面なのかなあと 〇ミヤケ・イッセイ、イギリスでも有名なデザイナーなんだね!
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イギリスは18歳まで義務教育らしくって、その中でいじめに逢ったり不登校になっている子供、自殺しそうになる子供の問題にスポットをあてた児童作品。向こうでも日本と同じような問題がある。作者は児童向けテレビドラマの脚本を数多く手がけた方で、会話など向こうのテレビドラマみたいに軽妙で非常...
イギリスは18歳まで義務教育らしくって、その中でいじめに逢ったり不登校になっている子供、自殺しそうになる子供の問題にスポットをあてた児童作品。向こうでも日本と同じような問題がある。作者は児童向けテレビドラマの脚本を数多く手がけた方で、会話など向こうのテレビドラマみたいに軽妙で非常に読みやすい。ラストはちょっとあっけなかったが、青春ものとしては佳編、面白かった。二時間ぐらいのテレビスペシャルドラマになりそうな作品。
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ジェシカのような女の子が目の前に現れたら、ほんとに楽しそうだし辛いことにも向き合えそうと思いました。 でもちょっと都合が良すぎるところが多いような… どんな真相が待ってるのかと思ったけど、ラストもあっさりしてて拍子抜けしてしまいました。
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ある日とつぜんジェシカと名乗る女の子の幽霊と出会ったフランシス。彼はファッションに興味があって、自分でデザイン画を描いたり、実際に縫製して人形に着せたりするのが大好きなのだけど、以前、学校のクラスメートにそのことを知られてから「男のくせにお人形あそび」などとからかわれるようになり...
ある日とつぜんジェシカと名乗る女の子の幽霊と出会ったフランシス。彼はファッションに興味があって、自分でデザイン画を描いたり、実際に縫製して人形に着せたりするのが大好きなのだけど、以前、学校のクラスメートにそのことを知られてから「男のくせにお人形あそび」などとからかわれるようになり、学校になじめずにいた。でもジェシカはそんなフランシスをはげましたりほめたりして、どんどん背中を押してくれる。だから毎日、ジェシカと過ごすのが何よりも楽しみになった。 ジェシカは、フランシス以外にはだれも自分に気づいた人はいないと言っていたが、そんなふたりの前に、第二、第三の、幽霊が見える仲間が。三人はそれぞれ性格も興味もばらばらながら、ジェシカを仲立ちにしてどんどん仲よくなっていく。いっぽうジェシカには、何かしら自分にもわからない使命があるらしい。それはいったいなんなのか……。 同じ作者の『マイク』と同様、どんどんテンポよく話が進んでいって、だいぶ都合のいいところがあるのもいっしょなのだけど、それでも、ひとりぼっちだった三人が心を通わせていく流れには、わくわくさせられる。 そして終盤、フランシスとジェシカのおばさんとの交流に、ジーン。そもそも幽霊なんだからジェシカは死んでいるわけで……。そのことを突きつけられるとやはり切ないけれど、ジェシカの死を受け入れ、それを無駄にしないよう活動することで、ふたりとも心の中にジェシカを生かせるようになったんだろうと感じました。よい物語。
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幽霊が見える! なぜ?のところは残念ながら私にはすぐにわかったけれど、 幽霊を仲立ちにして3人が強く結びつくところはなかなかいい。 最後にみんなと違うことが強みになるという演劇部の話がでてきて一人一人違っていいんだよってとこに落ち着くのかな。 それにしても素敵なゆうれいだこと!
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男子だけれどファッションが好きでミシンで洋服まで作ってしまうフランシス。うっかり学校に自分の作った洋服を着せた人形を持ってきてしまったことから、気持ち悪い奴とからかわれるようになった。昼食は一人寒い校庭のベンチで食べているのだが、ある日そこに幽霊のジェシカが現れる。自分が見えるこ...
男子だけれどファッションが好きでミシンで洋服まで作ってしまうフランシス。うっかり学校に自分の作った洋服を着せた人形を持ってきてしまったことから、気持ち悪い奴とからかわれるようになった。昼食は一人寒い校庭のベンチで食べているのだが、ある日そこに幽霊のジェシカが現れる。自分が見えることに驚くジェシカ。ジェシカが幽霊なことに驚くフランシス。だが、ジェシカと仲良くなったことでフランシスは学校生活が楽になっていく。そして、もう一人ジェシカが見えるアンディが現れる。 他の人と違っていることで学校でいじめられているフランシスやジェシカ。そんな仲間たちが意気投合し、友達ができたことで毎日が苦痛でなくなっていく。しかし、なぜジェシカは幽霊としてさ迷っているのか。なぜフランシスとアンディにだけ見えるのか。その理由がわかっていくとともに、ジェシカとの別れが近づいてくる。 ストーリーは面白いのだけれど、この出来事が後に事件を起こすことになる、というような書き方が随所に出てくるのが気になる。そんなことは書かなくても読んでいればわかる。 後半、ジェシカがいなくなってからの筋運びも超特急過ぎて興ざめだった。
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女性服のデザインが好きな少年フランシスは、そのことがバレていじめられている。そんな彼がジェシカと名乗る少女と出会うが、彼女は幽霊だった。他の人には見えないジェシカ。彼女はなぜ死んで、どうしてここにいるのか? 話としては悪くない。まあまあ面白いと言えるんじゃないか。 若者の自殺を扱っているが重すぎず、希望もある。 しかし、すごく良いという程でもないんだな。 ひとつは、表紙絵がダサいこと。佐竹美保さんは、素晴らしい時もあるんだけど、これはまずターゲットのYA世代には子どもっぽい。主人公フランシスはファッションに興味がある少年なんだから、自分の服にもこだわりがあって当然なのに、着てる服がダサい。ジェシカとはじめて出会うシーンを描いているが、本文にはジェシカはヴィクトリア・ベッカムと同じゼブラ柄のドレスを着てると書いてあるのに、なぜかダサい(ダサい連発で悪いけど)小花柄のワンピース。周りに描いてあるテキスタイルも、ステキな柄はない。裏表紙の絵もマンガっぽい。 あと、ディテールかな。フランシスは服のデザイン画を描くだけじゃなく、実際に縫製するし、リメイクもするし、補正もする。しかし中学生くらいの少年がどこでその技術を身に付けるのか?親が仕立て屋ってわけではないのに。普通専門学校ではじめて習うような技術を中学生が独学でできるとは思えない。アンディがいくら男っぽい少女だとしても、フランシスの前で着替えるのもありえない。フランシスの母はシングルマザーで自分で陶器を作って売っているが、売れてない。それで息子と2人食べていけるのか?息子はしょっちゅう布を買ってるのに。いい布は高いよ。 まあ、読む子どもはこんなこと思わないだろうけど、ディテールって大事だと思う。物語ってディテールの積み重ねだから。
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