小林さんちのメイドラゴン(8) の商品レビュー
小出しにしてきたドラゴン界の抗争話も一気に一区切り.他の巻とはノリが違って単話は全然ないけど,ちゃんと話もキャラクタも出来上がっていて面白い.魔法少女コバヤシ大活躍.
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これまでと比べればかなり異質な構成となっている第8巻。終始、カンナとその父親キムンカムイの話が展開され、またバトル描写もちらほら見受けられる けれど、本作が序盤から通して描いてきた人やドラゴンであろうと関係なく持つ家族や家庭に対しての曖昧な感情を見事に描いているように感じられた。...
これまでと比べればかなり異質な構成となっている第8巻。終始、カンナとその父親キムンカムイの話が展開され、またバトル描写もちらほら見受けられる けれど、本作が序盤から通して描いてきた人やドラゴンであろうと関係なく持つ家族や家庭に対しての曖昧な感情を見事に描いているように感じられた。 キムンカムイはドラゴンから見た家族を如実に表現しているキャラクターだね。 力を最も重視し、娘であるカンナを「共に戦う仲間」と表現する。一方で小林の言う「親と子」については判らんと返し、カンナが何を考えて自分の元を去ることになったのかについて思いを巡らせようとはしない その在り方はあまりもドラゴンとして典型的であるために人間の小林と共通した着地点を見出すことは難しい 意外だったのはそんな相手であっても小林は何度も手紙の遣り取りを通じて、キムンカムイを懐柔しようとしたことか。それに対してキムンカムイが応答し続けた事も意外。 これは小林なりの戦いだね。戦時下であれば圧倒的な力を持つキムンカムイに只の人間である小林が敵うことは無い。けれど、平時であれば幾らでも手紙という攻撃を行える。キムンカムイもこれが小林からの攻撃であると判っているから返答し続ける この遣り取りは当事者からすれば楽しい代物だけど、騒乱を巻き起こしたいものからすれば退屈な茶番 アーザードは対立する両陣営を渡り歩き、状況を掻き乱す。ドラゴンの好む遣り方を熟知している彼はあっさりと対立を深刻なものにし、カンナとキムンカムイの間の絆を壊そうとする けれど、それは人間の暖かさを知り人間の遣り方を知ったカンナからすれば我慢できないもの。だからカンナはアーザードに対して人間の遣り方で宣戦布告する。 その人間なりの遣り方がアーザードの策略をぶち壊す場面は気持ちが良いね。 そしてドラゴンの戦場に降り立った小林はキムンカムイを倒すために人間の遣り方ではなく、魔法使いの遣り方を用いる。それは本来なら犠牲を必要とする方法だったのだけど、その犠牲は魔法使いならではの犠牲。 只の人間として魔法使いなりの犠牲が必要である程度ならば、小林にとって犠牲なんて無いのと同じ 後顧の憂いなんて無い必殺の一撃はキムンカムイをぶっ倒すのに充分な威力になる 最終的にアーザードは魔法使いとしての力を失ってしまう。魔法使いとしての遣り方を通せなくなってしまった彼は人間として生きるしか無い。トールが言うように凝り固まった自分を変えてくれる誰かを探すしかなくなる 彼が再登場して何かの変化を掴む場面が今後描かれることはあるのかな? 人間としての遣り方で戦場を一変させたカンナ。そんな彼女は最後にとても子供らしい遣り方で自分の気持をキムンカムイに伝える それはきっとキムンカムイに充分に届いたのだろうね。「父と子」が判らないと言っていたキムンカムイは再びカンナは小林の家に戻す。それは以前のような放逐ではなく、小林とカンナが一緒に居られる時間を尊いと理解できたからこその選択。 そして「時々 会いにきてくれてもいいし…時々 会いにいってもやるからよ」という台詞からは親子としての情を感じさせた でも、この巻で一番凄かったのは小林でもカンナでもなく、イルマの仕事とファフニールのイベ周回を肩代わりした滝谷なんじゃないだろうか……
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ほんと、最高 この『小林さんちのメイドラゴン』が読める幸せは、月刊アクションで読める度、新刊が出るごとに、クール教信者先生と、先生を支えるアシスタントさんや担当編集者さん、そして、こんな私以上に先生を熱烈に応援してくれているファンの皆さんに感謝しています ハッキリ言って、この(8...
ほんと、最高 この『小林さんちのメイドラゴン』が読める幸せは、月刊アクションで読める度、新刊が出るごとに、クール教信者先生と、先生を支えるアシスタントさんや担当編集者さん、そして、こんな私以上に先生を熱烈に応援してくれているファンの皆さんに感謝しています ハッキリ言って、この(8)は、これまでの感謝すら吹き飛ぶほどの大感謝したくなるほどの内容なんです まだ、発売されたばかりで、中には読むタイミングを待ち、読む際のエネルギーを溜めている、単行本派のファンの方もいると思うので、ネタバレは差し控えましょう と言うのは、建前である。ネタバレ防止機能は、ブクログにあるのだから、使えば済む話なんですよね しかし、正直なとこ、この(8)の良さは、私の感想を書く能力じゃ伝えきれそうにないんですよ、まだ いつも通り、思いの丈を全てぶつけりゃいいじゃないですか、と言ってくれる方もいるでしょうが、それでは、誰でもない、この私が納得できないんですよ 構いませんよ、面倒臭っ、と思ってくださっても クール教信者先生の他作品や、先生に実力が並ぶ漫画家の作品など、様々な感想をここに書く事を、幸い、認めて貰え、実力も付けてきているって自負はありました だが、覚悟はしていたが、鼻は折られちまいましたよぉ プライドがズタボロにならないだけ、私も少しは成長してきた、と自分を慰める事にしますよ、せめて けど、やっぱり、ちょっと、このままで(8)の感想を〆るってのは、ファンの端くれとして、悔しいですよね なので、一つだけ、内容をバラしちゃいますね 涙が、そりゃ、もう、ドバドバ出ます、このハッピーエンドは!! 絵空事かも知れませんけど、この世にいる全ての父と娘が、こういう風に歩み寄れて、お互いを理解する努力を放棄せず、良い家庭を築く労力を惜しまないのなら、日々のニュースで胸糞悪くなる事なんてないんでしょうねェ この台詞を引用に選んだのは、ファフニールさんがカッコ良すぎる、と胸がトキめいてしまったので バトル脳の発想かも知れないが、否定する根拠が思いつかない、真理に近い理屈ではあります 月並みな表現かも知れませんが、守りたい、その気持ちが強さに上乗せされ、自分でも気づかない内に力を高めている事もあります 何も持たない強さもあるかも知れませんけど、孤独なのは寂しいですよね トールさんが強くなった事を、真正面から認め、激励したファフニールさんもまた、かつてとは異なる強さが芽生えているのかもしれません いつか、彼も、自分と目線を合わせ、手を伸ばしてくれる滝谷さんの為に、勝算の低い、命懸けの喧嘩をする事があるんでしょうか いつか、滝谷さんを守ろうと、ガムシャラに戦うファフニールさんの雄姿も拝見したいものです
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