傷痕 の商品レビュー
キング・オブ・ポップの周りの人たちや少し遠い人たちが彼のことをを回想するスタイルが好きでした。キング・オブ・ポップがどんな人なのか、何を考えていたのかがわからないけどそれが面白く惹きつけられました。
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やっぱりマイケルジャクソンの話なんだ。一気にマイケルジャクソンに興味が湧いたしほんとにこういう人だったのではないかと思わせる。読み始めた頃はほんとのところは児童虐待してたのかとか傷跡の母親は誰とか気にしてたけど、どうでもよかった。スターは自分を写す鏡。
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偉大なるスター、キング・オブ・ポップが51歳で急逝した。子供時代、二人の兄と一人の姉と共にデビュー後、独立して類稀な歌と踊りで世界の救世主となっていた。遺されたのは11歳の娘“傷痕”。だがその出生は謎でイエロージャーナリズムは色めき立つ。彼女は、世界は、カリスマの死をどう乗り越え...
偉大なるスター、キング・オブ・ポップが51歳で急逝した。子供時代、二人の兄と一人の姉と共にデビュー後、独立して類稀な歌と踊りで世界の救世主となっていた。遺されたのは11歳の娘“傷痕”。だがその出生は謎でイエロージャーナリズムは色めき立つ。彼女は、世界は、カリスマの死をどう乗り越えるのか。
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読み始めてすぐにマイケル・ジャクソンをイメージして書かれていると気づく。 章ごとに語り部が変わり、最後まで登場することのないキング・オブ・ポップの存在が、愛情や憎悪をもって肉付けされ形作られていく。 彼の姉である孔雀の言葉が全てを表していて読んでとてもしっくり来た。 「人というのは、自分を基準にして物事を判断するものよ。あの子のことだってそうだわ。善良な人は、あの子の優しさや善意をまっすぐ信じる。そして不幸には同情してくれる。一方、心の奥に悲しみや怒りを多く溜めている人は、あの子の姿に自分の翳を投影して、あれこそが悪だと糾弾しようとする。」
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GW2冊目 架空(だけれども世界中の人が1人の人を思い浮かべるだろう)のキング・オブ・ポップの突然の死を契機に、彼の子や兄弟、過去に関わった人たちの視点で彼が描写されていく作品。 桜庭さんの作品は不思議な世界観のものが多いけれど、読み進めれば読み進めるほどに世界観に引き込まれて...
GW2冊目 架空(だけれども世界中の人が1人の人を思い浮かべるだろう)のキング・オブ・ポップの突然の死を契機に、彼の子や兄弟、過去に関わった人たちの視点で彼が描写されていく作品。 桜庭さんの作品は不思議な世界観のものが多いけれど、読み進めれば読み進めるほどに世界観に引き込まれてあっという間に読み終わります。そして戻るのにしばらく時間がかかります。
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「道徳という名の少年」にこんな話(あるいは関連する話)があったような(「地球で最後の日」だったかな?). キングはマイケルを下敷き(あえてモデルとはいわない)にしているとは思うけど,そこは桜庭一樹先生,ちゃんと桜庭ワールドの住人に仕立てている. 傷痕や孔雀だけでなく,歪んだ心のせいでキング(や世間)を歪んでしか見ることができない(でも本当はたぶん気づいている)滋田夏夫もいい味を出している(エピローグのジャーナリストって彼だよね). かわいそうな復讐の父親は何を感じているのだろう.彼の視点の話も読んでみたい.
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桜庭一樹さんの作品は今までいちいち心のいろんな部分を(良い意味で)抉ってくるものばかりだったのでこちらも期待して読んだが、今回はあまりわたしにはヒットしなかった。傷痕の正体、ポップスターの本音など、あらゆる部分が明らかにならないまま気がついたら話が終わっていた。最後まであの独特の衝撃を期待してページをめくっていたので、若干肩透かしを食らったような印象。語り手が章ごとに入れ替わり、傷痕とポップスターの「ほんとう」に迫るかと思いきや、謎は謎のまま終わってしまう。うーん…少々残念。
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亡くなったキング・オブ・ポップのことを複数の視点より、描いた作品。 どこか、掴み所がないキングを緻密に描いている。 感想は難しいが、人には人それぞれの幸福があり、苦悩があるということを思い知らされた気がした。 いくつか良い言葉が出てきた。 その中でもP294と295の言葉が特...
亡くなったキング・オブ・ポップのことを複数の視点より、描いた作品。 どこか、掴み所がないキングを緻密に描いている。 感想は難しいが、人には人それぞれの幸福があり、苦悩があるということを思い知らされた気がした。 いくつか良い言葉が出てきた。 その中でもP294と295の言葉が特に印象的。この言葉に物語が凝縮されているかと思うほど。 (巻末の解説で尾崎世界観さんも同じ文章に触れている) 以下、P294~295の文章を引用 「人というのは、自分を基準にして物事を判断する。善良な人はあの子の優しさや善意をまっすぐ信じる。そして、不幸に同情してくれる。一方、心の奥に悲しみや怒りを多く溜め込めている人は、あの子の姿に自分の翳を投影して、あれこそが悪だと糾弾しようとする。それでも弟はそんな人たちにも音楽を、優しさを、日常の辛さを忘れさせるファンタジーを、あくまでも提供しようとした。」 「いつの世も、スーパースターってのはみんなの心の鏡なのよ。彼を責め続けた人たちは、立ち止まって自分の心の奥底をこそみつめるべきだわ。悪を、怒りを、長年隠し続けている、誰かへのその根深い憎しみを。あの子が自分の中にいたパパっていうモンスターと勇敢にに対峙したように、ね」
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ポップス界のスーパースターとして君臨してきた、一人の男性が急逝する。彼の家族やスタッフ、ファン、ルポライターなどの回想により、孤独なキング・オブ・ポップの姿を炙り出していく。 設定こそ日本ではあるけれど、類いまれな歌とダンスで世界の人々を魅了するカリスマである一方で、繊細すぎる...
ポップス界のスーパースターとして君臨してきた、一人の男性が急逝する。彼の家族やスタッフ、ファン、ルポライターなどの回想により、孤独なキング・オブ・ポップの姿を炙り出していく。 設定こそ日本ではあるけれど、類いまれな歌とダンスで世界の人々を魅了するカリスマである一方で、繊細すぎる心が引き起こす奇行や裁判沙汰など数々のスキャンダルを抱えるスターのモデルは、もちろんマイケル・ジャクソンだ。 才能を武器に有り余るほどの富と名声を手に入れた代償として、一挙手一投足をつねに監視される苦痛はどれほど大きかったことか。成功を重ねるほどに、心は内向きになり孤独になっていく。 マイケルをリアルタイムで聞いていた世代としては興味深い内容だったが、あくまでもフィクションとするなら、スターの苦悩や壊れていく心をもっと膨らませてほしかった。また、彼が唯一手に入れられずにコンプレックスとして根底にあったであろう人種の問題に触れていなかったのも物足りない。娘に傷痕という衝撃的な名前をつけたのだから、それに見合うひりつくような話を読んでみたかった。 それにしても、マイケルもフレディも、傑出した才能の持ち主はどうして早逝してしまうのか、かえすがえすも残念。
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【偉大なるキング・オブ・ポップは世界に何を遺したのか】人気ポップスターの突然死で遺された十一歳の娘?傷痕?。だが彼女の出生は謎で、遺族を巻き込みつつメディアや世間から注目の的に。
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