溺れるまなざし の商品レビュー

高岡ミズミ(著者),やすだしのぐ

2020/04/26

▼あらすじ
カメラマンを夢みてアシスタントとして奮闘する時生は、先鋭の制作会社社長鷹柄の目に止まり作品を称賛される。認められた喜びを抑え対応すると、“肩書を知っても態度を変えない”時生に、鷹柄はますます興味を持ったようで!?　
もっと知りたい、と甘い囁きに蕩かされた時生は、鷹柄に押し倒されて、熱塊を奥深くまで挿入される。しかし作品を認め、見守ってくれていたのには別の理由があって!?　
恋心を抑え離れる決心をするが、触れてくる指先の優しさを忘れられず、勘違いしそうになって――。

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ストーリーの完全度：普通
トーン：せつない・あまあま
エロ度：普通
萌え度：高い
総合評価：★4.0

あとがきを読むまで新装版だって事に気が付きませんでした…。元は2005年の作品なんだそう。そういう意味で言ったら古さを全く感じさせない作品でした。
ストーリーは割と王道で、どちらかと言えばライト寄りの作品だと思います。テンポが良く、非常に読みやすい反面、やや物足りなさを感じる部分も。

特に最初の展開は少し早く感じたかな…。二人が惹かれ合うのもあっという間に感じたし、男同士なのにあっさり体の関係に発展するのもうーん…って感じだったので、その辺の納得のいく説明が欲しかったなって思います。
ただ、それでも最後まで楽しく読めたのは攻めが自分好みだった事が大きいと思います(笑)
立ち振る舞いはスマートで凄く紳士的なんだけど、受けに対する執着心が強くて時に強引で意地悪。でも受けが嫌がる事は絶対しない。まさに理想のスパダリでした(笑)

逆に受けはちょっと自分に自信が無さすぎてプロを目指すには頼りない印象だったかな。思っている事を口に出さないタイプなので、もだもだするシーンも。
キャラ的には嫌いじゃないのですが、もう少し強気というか、逞しく成長してくれたら彼の評価も高くなっていたかもしれません。

最初の展開の早さを除けばストーリーも普通に面白かったですし、個人的には満足度高めな作品です。王道シンデレラストーリーに抵抗がなく、尚且つスパダリ執着攻めが好きなら読んで損はないと思います(^^)v